国道439号
part2

R193交差点〜R438交差点
神山町→美馬市→三好市

45.道幅は1.5車線程度 46.2車線に見えるが実質は退避スペース 47.沿線には家屋が点在している
 R193が分岐してからもR438との重複は続いている。R193が勾配を上って鮎喰川流域から離れるのに対して、R438は引き続き鮎喰川に沿ってほぼ平坦な状態を維持している。大型車の離合ができない1.0〜1.5車線幅狭路を走っているとセンターラインが現れるが、その距離は非常に短く退避スペースとしてしか機能していない。36kmのキロ表示の先で鮎喰川を渡るが、ここからつるぎ町一宇桑平までの区間は雨量通行規制区間に指定されている。その距離は54.7kmと非常に長い。

48.廃屋もいくつか確認できる 49.建設会社の建物は比較的新しい 50.鮎喰川沿いの谷筋を走る
 鮎喰川に沿って点在する家屋を繋ぎながら狭路を走る。離合できない場所も少なからずあるが、1.0車線狭路ばかりではないので適宜離合できる場所が確保されている。国道沿いの家屋は少ないが山の斜面にも家屋は存在している。そのため人里離れた場所とは感じないが、寂しげな雰囲気である事は否定できない。

51.落石に注意 52.殿宮西バス停 53.おにぎりはR438のみ
 規模の小さい集落を結びながら鮎喰川沿いを淡々と走る。集落を通っているとはいえ小規模なものばかりで交通量はほとんどない。山間部ではあるが鬱蒼とした木々に覆われている訳でもなく、カーブも緩やかなものが多いが見通しはあまり良くない。

54.下上分橋 55.本根川集落 56.標高は500mを超える
 道路沿いに建っている家屋のうち廃屋もしくは常時使用されていないものも散見される。寂しげな雰囲気は廃屋が醸し出しているせいもあるだろう。右のヘアピンカーブで鮎喰川を渡り、等高線沿いに進んでから左のヘアピンカーブを曲がり川から離れる。神山町側の最後の集落である本根川集落を通り過ぎると本格的な山道区間に入るが、勾配はさほど急ではない。

57.神山シャングリラ園に自販機が設置されていた 58.勾配は比較的緩やか 59.川井トンネル
 鬱蒼とした樹木に日光を遮られた1.0〜1.5車線幅のカーブの多い道路を走る。少ないながらも路上に落石が散らばっている箇所もあり、路肩は杉の枯葉が堆積している。R193・R439交差点から約8.7kmで川井トンネルに至る。3.6mの制限高が設けられている川井トンネルの全長は186mと府能隧道とほぼ同じ長さだが、今のところバイパス等で大幅改良される予定はなさそうである。この川井トンネルが市町境となっており西側は美馬市である。

60.川井トンネル以西は美馬市 61.白い神社 62.美馬市側は眺望あり
 川井トンネルを出てすぐの左側には乗用車が20台程停められる駐車場が設置されている。災害復旧工事の際には資材や工事車両置き場になる模様。R438走行時に続いて今回も利用者はゼロであった。R193分岐後に異常気象時通行規制区間に入ったと書いたが、もちろん川井峠(トンネル)から西の区間も含まれている。
 トンネルから100m少し進むと早くも美馬市側の最初の家屋が現れる。ただの家屋ではなく食事処であり営業していれば食事をする事ができる。場所が場所だけに通常の定食屋というよりは峠の茶屋といった感じなのかもしれない。神山町側と異なり視界が開けているが、それも峠直下の集落を通っている間だけである。

63.「木屋平 大北」 64.正面の窪んでいる場所が川井峠 65.斜面に家屋が点在している
 トンネルから約1.2km走ると左ヘアピンカーブを曲がり、その後も2ヶ所のヘアピンカーブを曲がる。正面に川井峠方向を見る場所もある。かなり山深い場所であるが家屋が点在しており、国道沿いだけでなく山の斜面にも建っている。

66.中央分離帯のあるカーブ 67.美馬市木屋平川井 68.R438・R492交差点
 緩やかな勾配ながら急カーブを含めカーブの多い1.5車線狭路を走る。神山町側と同様に交通量は極めて少なく、長閑な山村風景といった感じである。川井トンネルから約6.1kmで旧小屋平村の役場(現在の美馬市役所木屋平総合支所)のある村の中心部を通ってきたR492が交差してくる。右カーブに交差しているため初見では分かりにくい交差点形状だが、道なりに右へカーブすればR438をトレースできる。この交差点からはR439に加えてR492も重複しており、R492に至ってはR439とともに京柱峠を越えて高知県大豊町のR32・R439高須交差点まで全てR439との重複区間となっている。

69.R438・R492交差点からは2車線道路 70.川原谷橋は中央分離帯がある 71.スパッと1車線なくなる箇所がある
 穴吹川の右岸をアップダウンの少ない2車線道路を快走する。カーブは多いものの2車線と整備されているため走りにくさはあまり感じない。そんな快走路の中で八幡集落には1.0車線と狭くなる箇所がある。家屋1軒分と短い距離である事から土地の買収に失敗したのかと邪推してしまう。

72.「KOYADAIRA」 73.穴吹川の流域を快走
 八幡橋を渡って穴吹川の左岸に移ってからも2車線快走路が続いている。道路沿いだけでなく山の斜面にも家屋が建っており、賑やかさはないものの人里離れた山岳地帯でもない。ただし、交通量は極めて少なく、対向車はもちろん先行車に追い付いたり後方から追い抜かれたりする事もほとんどない。

74.2車線快走路が終わる 75.滝の宮橋は架け替え工事中
 2車線快走路は太合谷川が穴吹川に合流する地点にある徳島r260交差点までである。交差点の手前でセンターラインがなくなり、交差点を通過した直後に太合谷川に架かる滝の宮橋を渡るのだが、通行時は滝の宮橋が架け替え工事のため太合谷川の上流側の仮設橋を渡らなければならなかった。R438走行時に法面の落石防止工事は完了しており、橋の南詰にあった家屋は解体されてなくなっていた。なお、r260にはつるぎと案内されているが、市町境が分断されているため市/町道を経由する事になる。R439の見ノ越区間をショートカットできるが、国道ですら酷い状態なので市/町道は推して知るべしといったところだろうか。

76.引き続き異常気象時通行規制区間 77.拡幅工事はほとんど進んでいない 78.離合できない1.0車線狭路
 滝の宮仮設橋を渡った先では1年前に行われていた法面工事は終わっていたが、拡幅工事はほとんど進んでいないように見えた。完全1.0車線幅の狭路が続いているが、勾配はほとんどなくカーブも緩やかなものばかりである。

79.「剣山18km」 80.川上中バス停 81.センターラインが復活
 穴吹川の左岸の1.0車線幅狭路を走るが、退避所が所々に設けられており、交通量が少ない事もあって道幅の狭さの割に走りにくさはあまり感じない。穴吹川沿いの1.0〜1.5車線狭路を走っていると川上集会場の手前でセンターラインが復活する。

82.川上集落 83.木屋平川上ヘリポートを通過 84.地震観測所を通過
 川上集落は2車線快走路で走り抜け、集落を抜けてからもその状態が続いている。地震観測所(と言っても小さな建物)の前を通過してから程なくしてセンターラインがなくなるが、道幅は狭くならず2.0車線幅を維持している。2.0車線道路の状態で右のヘアピンカーブを曲がって穴吹川から離れる。以降は集落もなく本格的な見ノ越区間に入る。

85.第二ヘアピンカーブ 86.ヘアピンカーブには林道が接続している 87.見通しの悪いカーブが多い
 一つ目ののヘアピンカーブから先もセンターラインはないものの離合には問題のない道幅となっている。穴吹川から離れるため上りとなるが勾配が特別急という事もない。二つ目のヘアピンカーブを左に曲がった先では多少道幅が狭くなるが、まだまだ酷道序の口といった道路状況である。穴吹川の北を走っていると三つ目のヘアピンカーブを通過する。このヘアピンカーブには林道が接続しており、剣神社へのアクセス道路のひとつである。ちなみにコリトリとはこのヘアピンカーブ付近にあるらしいが、それらしいものはなく看板等も立っていない。

88.見ノ越まで10km 89.崩れそうな沢(?)もある 90.見ノ越まで9.5km
 林道とのヘアピンカーブ以降は本格的な山道になり、落石も目立つようになる。ガードレールの設置率は高いが、上部が凹んでいる箇所が多く落石の多さを物語っている。道幅は1.5〜1.8車線幅程度とそこそこなので対向車が乗用車であれば特に離合に苦労する事も少ないだろう。500mおきに見ノ越までの距離を示す標識が立てられているので、目安にはなるだろう。反対側にはコリトリまでの距離が示されている。

91.左カーブの先で白枝谷橋を渡る 92.標高は1000mを超える 93.作業小屋?倉庫?
 小刻みなカーブが連続する1.5〜1.8車線幅狭路をひたすら走る。落石や土砂の堆積など路面状況は悪いが、ガードレールがほとんどの区間において設置されており転落の危険性は低い。この見ノ越区間はR438に限れば最も酷な区間だが、R439(とR492)であれば最酷区間の京柱峠の前哨戦のような位置付けと言える。よってこの区間で怖気づくようであれば京柱峠には足を踏み入れない方がよいだろう。

94.○号橋には18tの重量制限あり 95.「R438-70」 96.路面の凹凸が多い
 ○号橋と付けられた橋が少なくとも12本あるが、そのうちのいくつかには18tの重量制限規制が敷かれているものもある。もっとも、制限重量を超える大型トラックがカーブの多い狭路を走るのは極めて困難と言わざるを得ない。仮に走れたとしても対向車が現れるとどうしようもなくなる可能性が高い。しかしながら見ノ越区間は大型車両の通行規制は敷かれておらず、“法的には”大型車も通行できる。

97.左ヘアピンカーブに林道が交差 98.見ノ越まで4km 99.「R438-73」
 コリトリから約7.6kmで左のヘアピンカーブを通過するが、そこには中尾山高原へ至る林道が交差している。中尾山林道(仮称)との交差点からは道幅こそ狭くならないものの、落石や砂利が堆積している場所が多くなり谷側のガードレールの凹みも目立つようになる。勾配が緩やかなため高所に来たという意識を持ちにくいが標高は1200m程度と高い。コリトリの標高が700m程度なので勾配の割に高低差が大きい事が分かる。

100.小石が散らばっている 101.落石防止ネットが工事中だった 102.切通し(?)を通過
 1.0〜1.5車線幅と狭いが交通量が少ないため対向車との離合はそれほど神経質になる必要はない。ガードレールの設置率も高く転落の可能性も低いだろう。ただし、落石防止ネットがあっても石(岩)が落ちている事を考えると悠長に走っていられる状況とも言えない。走行した日は落石防止ネットの更新(?)工事が行われている場所があったが、工事が始まる時間より前に通ったため、通行規制の影響は受けなかった。

103.落石が非常に多い 104.見ノ越まで1km 105.見ノ越以東で唯一のR439おにぎり
 見ノ越まで1.5km地点を通り過ぎると視界が開けるようになる。標高は1300mを超えており冬季には積雪するため閉鎖される区間にもなっている。落石防止策に大量の石が溜まっているのを見ながら断崖路を走っているとR439のおにぎりが立っているのが確認できる。徳島本町交差点から続くR438重複区間の中で唯一のR439おにぎりである。

106.右直角カーブの先に見ノ越トンネルがある 107.三好市に入る
 ほとんど勾配のない1.5車線幅の山岳道路を走っていると右に直角にカーブして見ノ越隧道をくぐる。全長114mと短いトンネルで山間部にありながら電灯が設置されている。開通した年は川井トンネルと同じ1966年である。トンネルは市境になっているため、東側は三好市に入る。三好市側には駐車場が設けられているが、川井トンネルの西側と異なり他に旅客用のリフトや近辺には土産物店、旅館が建っている。剣山登山の拠点であり行楽シーズンは多くの行楽客で賑わっている。駐車場にはマイクロバスが停まっている事もある。この日も3連休の初日とあって多くの車が止まっていた。

108.剣山観光の拠点となっている 109.R438・R492交差点は左側手前の道路へ進む
 土産物店や民宿の間を走り、トンネルから約200m先の左カーブでR438から分岐する交差点を通過する。R439・R492もR438左に曲がる形状の交差点だが、R439・R492は手前の道路でR438は奥の道路である。R439・R492に進む場合は分かりづらいので注意が必要である。この交差点で起点の徳島本町交差点から約80kmに渡るR438との重複が終わる。ようやく単独区間だが、下位の存在であるR492の重複は続く。

国道439号 part3