国道371号
part5

R311来栖川交差点〜田辺市(旧大塔村)側端点
田辺市

119.来栖川交差点付近の熊野古道館は賑わっているが 120.センターラインがなくなり狭路となる 121.その後は集落を結ぶ狭路が続く
 来栖川交差点を左折するとすぐに富田川を渡る。その橋の東には熊野古道館があり結構な賑わいを見せていた。6年前にはなかった光景で、世界遺産登録の効果は相当大きいものだと想像できる。一方、R371は熊野古道館を過ぎれば人の気配がほとんど感じられなくなる。2車線と整備されていて走りやすいがその状態は滝尻交差点から約1.4kmしか続かず、その先は1.5車線の狭路へと変貌する。この後は小さな集落を繋ぎながら細々と進むシチュエーションとなる。集落がある区間は狭い事を除けば特に走りにくい事はない。対向車もほとんどいないので。

122.集落がない箇所はガードレールもない 123.地蔵峠 124.集落を通過する所はのどかな風景が広がる
 集落がない区間はガードレールすらない状態となりまさに酷道と呼ぶに相応しく国道の面影はおにぎり以外にはまったくない。石船川沿いに進んでいると地蔵峠を越える。と言っても辺りに何もなくほとんど峠だという事を意識しないだろう。その峠を越えると巨鼇川沿いとなるが川の名前が変わっただけで状況そのものに変化はない。

125.橋本市を思い出させる光景もある 126.和歌山r217交差点付近から2車線になる 127.2007年3月供用開始の平瀬トンネル
 串崎、中切、下地集落を連続して通過した後はしばらく集落が途切れる。その区間にはR370以南の橋本市を思い出させるシチュエーションもあるが、あちらよりは道幅が広く川との高低差が大きい。
 狭路を進んでいると和歌山r217交差点付近で2車線となる。そこから和歌山r219交差点までは2車線となる。この平瀬集落へのアプローチはどうやら滝尻からではなくr219から行うのが通常のようだ(商工会議所のサイトにそのような記述があり)。地図を見る限りは普通の2車線道路に見える。

128.和歌山r219交差点から先は再び狭路の世界となる 129.標識がえらくボロボロ 130.路肩弱しの「!」も消えかけている
 和歌山r219交差点の先から再び狭くなる。r217までの狭路と似たような状況だがこちらの方が山奥感が色濃く漂っている気がする。ま、実際にこちらの方が奥の方なので当たり前と言えば当たり前なのだが。道路以外に気になるものとして標識の朽ち果て具合があるだろうか。落石注意やその他の注意といったお馴染みの警告標識なのだが、表面のコーティングのようなものが剥げかけていたり色褪せていたりと酷道らしさに花を添えている。

131.おにぎりもきれいな状態ではない 132.すれ違いできない場所も多い 133.和歌山r37交差点は左折
 道幅は1.0〜1.5車線と狭く離合できない場所が断続的に存在する道路を日置川沿いに進む。勾配はごく緩やかで走っていて気にならないレベルである。日置川が合川貯水池となる辺りで2車線となるものの今度のそれはわずかな距離しかなくすぐに1.0車線に戻ってしまう。その後も合川貯水池沿いに小刻みなカーブを繰り返しながら進むが、国道からは貯水池を直接目にする事がほとんどないのでダム湖沿いに走っているという印象は感じない。和歌山r37交差点を左折して三川大橋を渡る時にようやくダム湖の大きさを知る事ができるといった具合だ。

 来栖川交差点からこの和歌山r37交差点まで約24kmである。そしてここを左折してR371へ進むとその先は分断箇所まで逃げ場がない。つまり本山谷平井林道を通らなくてはならなくなる。もちろん引き返すという選択肢もあるが。これまでの状態で腰が引けていたり自信がなかったりした場合はここでr37へ進んだ方が賢明かもしれない。r37がどんな道路なのか知らないがバス路線になっているのでそれほど悪路ではないと勝手に推測する。もっともバス路線=酷険道ではないというのが成立するとは限らないのがこの世界である。

134.古びたおにぎりが国道である事を主張する 135.錆びていて分かりにくいが「通学路」とある 136.逆方向を撮影。4mの制限高あり
 三川大橋を渡ると道幅が狭くなる、と言いたい所だがここに来るまでに狭路を走っているので取り立てて狭いとも言えないかもしれない。今までも集落を結ぶ道路だったが、その状況にも変化が訪れる。以降はさらに小さな集落を結ぶ道路となるのだ。
 大峯集落を過ぎた直後に4mの高さ制限が敷かれたトンネルを通る。中で乗用車同士が離合できない幅でこの区間のR371にはちょうど良いサイズ(?)だ。

137.素掘り風隧道の先のT字路は右へ進む 138.この橋を渡る方がR371 139.周辺の案内図。端点まで約16kmと分かる
 高さ制限のあるトンネルを抜けるとT字路にぶつかる。いつもの青い案内標識はなく左右の道路のどちら側にもおにぎりを確認する事ができない。百間谷渓谷の案内標識が大きく出ているが国道はそちらの方向ではなく右の橋を渡る方である。ちなみに百間谷渓谷まではバスが運行されているが、国道ではなく左の市道(?)を走っている。さらに言うとここまで来るバスはR371ではなく和歌山r37を走ってやってくる。

140.清水集落の裏手を通過 141.お手製のKP。おそらくr37交差点からの距離 142.離合不能箇所が多い上に長い
 橋を渡ってからは前述の通り小さな集落を結びながら合川貯水池、前ノ川に沿って進む。道路状況は今までに増して厳しいものとなる。断崖に通された待避所の少ない1.0〜1.5車線幅でガードレールの設置率は低く舗装自体も怪しい。この奥にもまだまだ集落があるというのに既に最終集落を通過した後のような雰囲気が漂っている。

143.緑に囲まれた国道の姿 144.廃屋もいくつかある 145.国道よりデカイ岩もある
 およそ国道とは思えない状況であってもおにぎりの設置は忘れない。緑に囲まれた風景に青々としたおにぎりが溶け込んで・・・いる、かもしれない。そんなおにぎりのある場所は乗用車同士でも離合は厳しい場所でもある。
 その後も小さな集落を結びながら進んで行く。中には廃屋となったものもありもの寂しげな雰囲気が漂っている。が、道路脇に巨大な岩らしきものがあるのでただ寂しげなだけではなく危険な雰囲気も漂っている。

146.山間部の開けた地に広がる田ノ瀬集落 147.よく見ると微妙にデザインの異なる滑りやすい標識 148.いよいよ行き止まり地点の雰囲気が濃くなる
 高野、五味、田ノ瀬といった小集落を結びながら前ノ川沿いに進んで行く。道幅は狭くガードレールはないものの、勾配はごく緩やかなものばかりで急カーブと言えるものもほとんどない。集落がある箇所は比較的開けている事が多いが、そうでない箇所は鬱蒼と生い茂る木々や路面に堆積する落ち葉やら落石やらで荒れ気味。とは言え普通車で走れない程荒れている訳ではない。

149.国道というイメージではない 150.木守集落への分岐 151.旧大塔村側の端点
 和歌山r37交差点から約20kmで木守集落へ分岐する道と交差する。No.139の案内図では16kmとなっているが、オドメーター、GPSログともに約20kmとなっている。その分岐から1km程走ると資材置き場のような広場がありその先の日本谷橋の手前がR371の端点となっている。点線部分は橋の手前を右に進むのだが、車道どころか獣道すら確認できない状態でおよそ道と言える状態ではない。
 R311来栖川交差点からの距離は46.9kmと結構な距離となっており、そのほとんどが1.0車線の断崖狭路となっている。集落を結ぶ道路とは言え交通量は限りなく少ないので有事の際は集落のない道路と大差ないかもしれない。助けが来る可能性を考えれば。

本山谷平井林道
152.本山谷平井林道に入る 153.ガードレールはあるが落石もある 154.落石を超えて崩れかけている箇所もある
 前述の通り高尾山の南側を通る(ということになっている)R371は道が完全に失われていて車どころか人の侵入すら許さない状況となっている。しかしこの区間も北側の分断箇所と同じく林道で迂回する事ができる。その名を本山谷平井林道と言い全線舗装されており車での通行も可能である。

 と言う事で日本谷橋を渡ってさらに奥へと進む。ガードレールのない1.5車線幅が続くが勾配とカーブは緩やかでこれまでのR371と比べて道路状況に大きな差はない。ただ、沿線に集落はなく落石の数が非常に多く、その雰囲気から国道ではなく林道だと感じられる。走りやすさという点においては差はほとんど見られない。

本山谷平井林道
155.市町境には石碑が建っている 156.カーブの先は14%の下り勾配 157.落石がある方がデフォとなっている
 日本谷橋から約5.3kmで田辺市(旧大塔村)と古座川町との境に到着する。西牟婁郡と東牟婁郡との郡界にもなっており、「敬山愛郷」の石碑が建っている。よく見るとアスファルトだけでなく石碑の右側の法面にも市町境の存在が確認できる。古座川町側の法面は50cmくらいなんだから田辺市(旧大塔村)側で面倒見てやれよ、と思わずにはいられない。
 古座川町に入ると下りとなる。田辺市側と比べて道幅に変化はないが勾配はかなりきつく急カーブも多い。そして落石の数は田辺市側のそれを遥かに凌駕し、落石が落ちていて当たり前の状況になり落石がない箇所に違和感を感じる程である。それほどまでに落石が多い。

 そんな林道を約15km走るとR371とのT字路にぶつかる。R371の古座川町側端点にはここを右折して行き止まりと案内されている方へ進まなければならない。なお、本山谷平井林道は当然ながら林道として整備されているので落石が非常に多く、地盤も決して盤石ではない。よって通行止となる事も多く通行には事前に確認する事が無駄足を踏まないためにも必要かもしれない。仮に通行止になっていない場合でも降雨時やその直後は走らない方が無難と思われる。

国道371号 part6