国道289号
part3

甲子峠〜八十里越(只見町側)
下郷町→南会津町→只見町

 
56.トンネル工事現場の先で無念の通行止 57.通行止ゲートの先にも道は続いている  
 登山道国道を堪能した後は元来た道を戻る。広域農道、福島r37、R118、福島r347を経てR289の下郷町側に到達する。通行不能と書かれた標識や甲子バイパスの工事現場を横を通り抜けて行く。トンネル工事現場を過ぎると道幅は狭くなり鬱蒼と茂った木々に囲まれた状態になる。
 そんな中を進んでいると目の前に無常にも通行止のゲートが現れた。左右から出ているゲートは互い違いに置かれていて、普通車であれば簡単に通り抜けられる。ゲートの先を見ると路上の散乱物は多いものの舗装された道路が続いている。舗装された道が続いている・・・・・・

58.甲子峠に立つデトマソ 59.甲子林道は完全に封鎖され進入不能 60.甲子峠からの眺め
 国道が続いているのに引き返すことがどうしてできようか、いやできはしない(反語)
 ゲートを通過し落ち葉やらが散乱する狭路をどこまで行けるのかとビクビクしながら走る。行き止まりと言う事で対向車の可能性は少ないが、先行車がいることは濡れた路面付近のタイヤ痕から確認できる。土木関係者だったら何か言われるかもしれないと、これまたビクビクしながら走っていた事を告白しよう。で、結果は写真の通りである。ゲートから5kmほどの距離を20分かけて甲子峠に到達することができた。しかも登山客のものと思しき車が2台も停まっていた。しかもそのうちの1台はごく普通の軽自動車であった。

 ご覧の通り、峠はダート。西郷村に通じる甲子林道は巨大な岩を並べて封鎖されている。バイクであれば脇をすり抜けられなくもないし、その痕跡もあるが、車ではまず通り抜けできない。岩の奥に続く道路を見ると完全なダートでいかにも林道と言わんばかりの様なので、岩がなくても入るのをためらってしまう。岩があって良かったw。道路から目を離すと素晴らしい景色を堪能できる。ツーリングマップルには「奥会津の眺めが特に素晴らしい」と書かれているがまさにその通り。戦々恐々とした5kmの道のりの苦労が報われるような感じだ。

61.峠を後にして下山する 62.峠付近は眺望のきく1.5車線の山道 63.現役(?)国道にダートが残る
 甲子峠の眺めを堪能した後は元来た道を戻らなければならない。通行止規制がかかっているせいか、路肩の草刈りは一切行われていない。乗用車同士の離合すらできない場所も多いが、そもそも対向車が来る可能性はほとんどないと言える。峠から1kmも走るとアスファルトはなくなりダートとなる。行き止まりとは言え一応は現役の国道なのだがダートが残っていたとは驚き喜びを感じてしまう。ダートのままヘアピンをいくつか通り、その後も舗装路とダートが交互に繰り返される。勾配はさほどきつくない。

64.路上河川も用意されている 65.轍苔の生える実質1.0車線幅の国道 66.木漏れ日がチラついて視界は非常に悪い
 2ヶ所目のダートを過ぎてしばらく走っていると路上河川が現れた。水が流れる部分だけコンクリート舗装という本格的な(?)路上河川だ。その後はダートと舗装路を繰り返しながら徐々に下って行く。中には舗装路でもダート並みに荒れている部分もあるが普通車でも問題ないレベル。
 標高を落とすにつれて周りの風景にも変化が見られる。道路脇からの草の侵食は相変わらずだが、峠付近ではほとんど見られなかった木が生い茂っている。天気が良いため木漏れ日がチラついて視界が悪くなり非常に走りにくい。峠に向かう時に距離以上に時間を要したのはそのせいである。その上落木やら木の実(?)やらが落ちていて路面状況も非常に悪い。舗装1.5車線、実質1.0車線幅の道路をゆっくりと進む。

 
67.落石。こんなもんが当たったら即仏は確実 68.生きてゲートに戻ることができた  
 路上に散乱する落木やら何やら、道路脇から容赦なく襲い掛かる草木と闘いながら前進していると通行止ゲートに辿り着く。ほんの1時間ほど前にいた場所だが、それ以上の時間が過ぎているように思える。ゲートを越えてもしばらくは木漏れ日のうっとおしい道路が続くが、道幅は多少は広がり普通車同士の離合であれば問題ないだろう。通行止を無視したにもかかわらず生きて戻ってきた喜びを噛み締める暇もなく西を目指す。終点の新潟市まではまだまだ険しい道のりが待っている。

69.甲子トンネルの工事現場横を通り抜ける 70.大型ダンプも通るので幅の割に神経を遣う 71.下郷町南倉沢辺りからは走りやすい道路となる
 ゲートを抜けて2kmほど少し走ると甲子トンネルの工事現場横を通り抜ける。ちょうど昼休み中に通過したせいか、工事しているかどうか分からないような状態だった。トンネル工事現場横を通過後は2.0車線と決して狭くはないが工事車両が通ると言うこともあって大型ダンプの通行が多い。トンネルは工事しているかどうか分からない状態だったが、少し下った先のバイパス工事現場はバリバリに稼動していた。センターラインのない、あっても消えかけている国道を10トンダンプが激しく行き来している。
 バイパスとの接続地点を右折すると(左が工事現場)きれいな2車線道路が現れる。その先はいくつかの急カーブはあるものの緩やかな勾配の概ね整備された道路が続いている。交通量が皆無ということもあって気持ち良くかっ飛ばすこともできる。

72.R121との交差点を左折して重複区間に入る 73.下郷町中心部の集落を抜ける 74.旧田島町中心部の西の端でR121から分岐する
 集落の間を抜けながら甲子峠からの下り道を進んで行くと迂回路に利用した福島r347との交差点が現れる。その交差点を何の感慨もなく通り過ぎ、阿賀川を渡るとR121に突き当たる。R289はこれを左折してR121との重複区間に入る。下郷町の中心部と思える場所を抜け、阿賀川沿いに日光街道を西へと向かう。さすがは100番台の国道と言ったところか、整備されている割に交通量はごく少なく走りやすい。こんな100番台国道あんな100番台国道があるから油断はできないが。南会津町の中心部に近づくと再び沿線の建物の数が増える。交通量も信号も増えるが大したことはない。会津鉄道の会津田島駅の南を抜け、会津鉄道のガードの手前の交差点でR121から分岐する。左折するR121に対してR289は直進である。

75.一瞬だけR400と重複してすぐに分岐 76.典型的なローカル国道の雰囲気 77.旧南郷村に入っても快走路は続く
 R121と分岐すると同時にR400が重複してくる。が、阿賀川を渡ってすぐ、わずか400m先の交差点で分岐して行く。ここも直進がR289である。R400交差点以降は集落を結びながら水田の間を走り抜ける。これ以上ないというくらい走りやすい道路が続いている。旧田島町と旧南郷村との境に当たる駒止トンネルの前後はきつい勾配もあるが、それを考慮しても走りやすいことには違いない。

78.短いトンネルを抜けた先はR401交差点だった 79.R401と重複して旧南郷村中心部を走る 80.R401と分岐する交差点には信号なし
 駒止トンネルを抜けてずーっと下っていると10kmほどで短いトンネルを抜ける。そのトンネルを抜けた先がR401との交差点になっている。この交差点を右折してR401との重複区間に入る。沿線には結構な数の民家が並んでいて、旧南郷村の中心部だった場所である事は何となく分かる。伊南川に沿って約6km北上するとR401と分岐する。その後も伊南川に沿って方角を西へと変え只見町に入る。

81.只見町も水田の間を抜けるローカル快走国道 82.福島r153交差点。r153はこの先行き止まり 83.R252交差点を右折
 只見町に入っても南会津町と同じようなローカル国道が続いている。交通量は皆無で信号もほとんどない。福島r153交差点付近の明和橋を渡ってからは伊南川左岸に沿ってひたすら2車線道路を走る。あまりにも快走路すぎてそれ以外の事はほとんど記憶にない。只見と言えばR352が思い出されるが、あれも濃い部分は相当濃かったがそうでない部分は快走路そのものであった。酷道なんてみんなそんなもんかもしれんが。只見町に入ってからR252交差点まで約21kmに渡って快走路が続く。常盤橋で只見川を渡ると只見町の中心部と言うこともあって多少狭くなるが、離合に苦労するような幅ではない。そのままR252にぶつかり右折して重複区間に入る。

84.只見町中心部を走る 85.JR只見線のガードは季節により高さ制限が変動する 86.只見線のガードの北でR252から分岐する
 R252交差点を右折して只見町の中心部を走る。いち自治体の中心部だが交通量はさほど多くないのはこれまでのR289の例に漏れない。JR只見線と只見川の間を走ること約3km、只見線のガード下を通過する。このガードは季節によって制限高が変化するという世にも奇妙なガードである。冬は3.8mだが初夏秋は4.1mである。何が要因か分かるような気がする。そのガードを越えた先がR252叶津交差点である。信号のない交差点を左折してR252から分岐する。案内標識には新潟県へ通り抜けできない旨の警告も書かれている。だからと言って直進するわけにはいかない。交差点を左折して2ヶ所目の分断区間へとデトマソを向ける。

87.叶津の集落を抜ける 88.水田の間にあってもスノーシェッドが必要のようだ 89.叶津川沿いの人気のない道路を進む
 交差点を左折して叶津の集落を抜ける。消えかけているとは言えセンターライン付きの2車線道路が続いている。叶津川沿いに走っていると集落がなくなる。しかし道路は2車線のまま続いており行き止まりを思わせるものはこの時点では存在しない。

   
90.スノーシェッドの奥で通行止    
 だがしかし終わりは突然訪れた。スノーシェッドの先には通行止を示す看板が何枚も置かれ警備員が詰めているプレハブ小屋まで用意されている。さらに奥では八十里越えトンネルが掘られているのだろう。新潟県と福島県を繋ぐそのトンネルは平成30年(2028年)代の開通を目指しているらしい。あと12年以上の年月を要するようだ。
 デトマソのエグゾーストノートが届いたのか、詰所から警備員が出てきた。こりゃ、ダメだと悟りスノーシェッドの手前でUターンした。警備員がいてはたとえ簡易のゲートであって車が通れるスペースがあったとしてもそれ以上進む事は叶わない。工事関係者ならまだしも、いちマニアでしかない筆者がこれ以上進める道理はない。もしかしたら進めたかもしれんがその可能性はごく低い。よって残念ながらここで引き返すことにした。甲子峠同様、ここの迂回も相当な距離を走らなければならない。

国道289号 part4