国道128号
part2

R465大原交差点〜R410北条交差点
いすみ市→御宿町→勝浦市→鴨川市→南房総市→館山市

45.大原交差点以南も快走路 46.いすみ市小沢 47.御宿町に入る
 大原交差点でR465が分岐するためここからが真の単独区間である。その大原交差点から南も2車線の走りやすい状態が続く。いすみ市街地から来た千葉r174貝須賀交差点を過ぎると沿線の建物はさらに少なくなる。前述の通り外房黒潮ラインの名称を持つが海岸から1km以上内陸を、しかも高い位置を走っている訳ではないので海が見えない。
 御宿町に入った直後に矢の根、松の木、鳥止トンネルを連続してくぐる。内房を走るR127同様にR128も海岸線区間には少なからぬトンネルを擁する。この3つのトンネルはR128で最も北に位置するトンネル群である。

48.御宿町の市街地を通過 49.市街地を抜けると上り勾配になる 50.第2部原隧道の奥で勝浦市に入る
 トンネル3つを抜けて緩やかに下っていくと御宿町の市街地を通り抜ける。中心部が国道沿いにあるためか、いすみ市よりも栄えているように見える。しかし市街地域は決して広くはなくすぐに通り過ぎてしまい緩やかな上り勾配となる。海岸線沿いの山が迫った場所を走っているためトンネルが多く、御宿トンネルと鶴石トンネルを相次いでくぐり、第2部原トンネルを抜けた直後で勝浦市に入る。部原という地名は勝浦市に属しており、第1と第2の間に市町境があるのは妙に思えるが、実は御宿町と勝浦市の海岸近く部分は境界が未確定である。境標識を立てない訳にはいかないからもっともらしい場所に立てているのかもしれない。

51.勝浦市部原 52.部原交差点を直進してバイパスへ進む 53.R297とは茂原方面からは接続していない
 勝浦市部原を海岸線沿いに走っていると右にカーブした先で部原交差点となり、高架道路と側道とに別れる。かつて有料だった勝浦有料道路が2008年4月5日に無料化され、その際に勝浦市街地を通る区間は降格して市道となっている。ただし、2013年現在でも旧道を国道として表記している地図も少なくない。
 勝浦バイパスに入ってすぐに外房線を越えるため上り勾配となって内陸に進む。左に大きくカーブしている辺りまで上り勾配だがそれ以西は下り勾配に転ずる。道路両側の地形が高いため道路以外の視界は悪く、左側には大学や住宅が少し見える程度である。部原交差点から約1.8kmで国道の上を横切る道路の下をくぐるが、その道路はR297である。ただし、R128の茂原方面とは接続しておらず、現道に進むなどバイパス以外のルートを選択しなければならない。

54.鴨川バイパスの西端は急勾配 55.新串浜隧道 56.鳥越隧道
 R297の下から程なくして料金所跡を通過し、左に大きくカーブすると前方に海が見えてくる。市道が通る谷筋の集落の上を通過すると右にカーブしながら急勾配を下って串浜橋際交差点で旧道と合流する。串浜橋際交差点からは再び海岸線沿いを走って串浜集落を通り抜ける。新串浜隧道をくぐって隣の松部集落に入り、その松部集落を抜けると海岸線から離れて鳥越、瀬の谷、寺の谷と次々にトンネルをくぐる。海中公園のある海沿いの道路がおそらく旧道だろう。

57.向台隧道 58.新鵜原トンネル 59.要子庵トンネル
 鵜原集落を抜けると全長20mに満たない向台隧道をくぐる。勝浦東急ゴルフコースや東急リゾートタウンに至る道路との清海小学校前交差点の直後の鵜原交差点で興津バイパスと旧道とに分岐する。ここも道なりに走っていればバイパスの方に進めるようになっている。勝浦バイパスと同様に旧道に対して山側を走っており、千葉r177の周辺を主に複数のトンネルが造られている。

60.バイパス区間は沿線に何もない 61.外房線の高架下で旧道と交差
 興津バイパスで最西端となる細尾トンネルを抜けるとあとは緩やかにカーブを描きながら勾配を下っていくだけである。勾配がきつくなってからJR外房線の高架の下で興津集落を抜けてきた旧道と行川アイランド前交差点で交差する。交差点の名称にある行川アイランドは景気後退やレジャーの多様化によって客足が減少し、2001年に閉鎖されている。かつて年間100万人以上の利用があり、近くには行川アイランド駅まで造られたが現在は乗降客がほとんどいない無人駅となっている。

62.おせんころがしトンネル 63.境川トンネル 64.内浦トンネルをくぐって鴨川市に入る
 行川アイランド駅のすぐ先にはおせんころがしトンネルがある。この珍奇な名称はトンネル南側の海岸にあるおせんころがしに由来しているが、それ自体の由来は諸説あるようだ。かつては交通の難所もおせんころがしトンネルをは始めとして、大沢橋、境川トンネル、内浦トンネルで容易に抜けられる。ただし、歩道はないに等しく徒歩や自転車では少々怖い思いをするかもしれない。トンネル3つの内の最も西に位置する内浦トンネルの東に市境があるため、内浦トンネルから鴨川市に入る。

65.千葉r82岩高山入口交差点 66.日蓮トンネル 67.勝浦市内浦
 鴨川市に入って谷筋を緩やかに下っていると千葉r82岩高山入口交差点を通過してその直後で日蓮トンネルをくぐる。日蓮とはどこかで聞いた事のある名前だが、日蓮宗(法華宗)の宗祖の日蓮である。トンネル西の旧道との交差点は日蓮交差点、r82を少し入った所に日蓮寺、そして生誕の地には誕生寺がある。鯛で有名な内浦湾に沿って湊町を走る。安房小湊駅の南で千葉r285と2ヶ所交差する。西側の県民の森入口交差点までが安房小湊駅を中心とする集落地帯と言える。

68.実入トンネル 69.天津バイパスに進む 70.竜ヶ尾トンネル
 県民の森入口交差点からは山が海に迫る場所を走っており一旦集落が途切れ、実入トンネルを抜けた所で集落が現れる。宿泊施設の前で右直角カーブを曲がり、旧天津小湊町の中心部に差し掛かる。その中心部の東の外れで本線と側道とに別れる。本線が天津バイパスで側道が旧道である。これまで走ってきた勝浦バイパス、興津バイパスと同じく内陸に造られており、中間に位置する千葉r81の立体交差点を挟んで東西にそれぞれ3つ、合計6つのトンネルがある。

71.少ないながらも沿線に建物がある 72.東町交差点で旧道と合流
 バイパスの東端でオーバーパスした外房線を西端でもオーバーパスする。跨線橋から続く下り勾配を降りた所の東町交差点で旧道と合流する。本線と側道との合流する場所では通常右折は禁止されているケースが多いが、ここでは右折して旧道に進む事ができる。

73.鴨川シーワールドの前を通過 74.旧道の千葉r247と交差点 75.千葉r34交差点
 旧道に合流してからは鴨川市の市街地を含む平野部に入る。道路の左、海側には鴨川シーワールドという観光施設があり、天候の良い走行日は結構な数の観光客がいた。ちなみに前述の閉鎖された行川アイランドよりも数年遅い1970年の開業なので40年以上続いている事になる。
 鴨川シーワールドを通り過ぎて待崎川に架かる橋の東詰で旧道の千葉r247と交差する。この交差点から東が鴨川市の市街地を言える区間である。これまで走ったバイパスと異なり、市街地を完全に離れた場所を通っている訳ではないため沿線には建物が多い。交通量も茂原市の市街地以来の多さである。千葉r24、次いでr34との2ヶ所の交差点を過ぎると交通量は幾分か少なくなる。

76.嶺岡トンネルまで急勾配を上る 77.鴨川市太海 78.太海浜は海面から結構高い位置を走っている
 交通量がやや少なくなった所で一直線の勾配を上って嶺岡トンネルをくぐる。トンネルを出た直後で千葉r89曽呂交差点を通過し、JR内房線と隣接しながら海沿いを走る。外房線はどうなった?と思うかもしれないが、安房鴨川駅を境に北が外房線、南が内房線となっている。1本の連続する線路が駅を境に路線名が変わるのは国道だけではないようだ。
 内房線の太海駅の駅裏に当たる西側を通過して太海トンネルをくぐる。トンネルを出た所で加茂市街地の西部で交差したr247が交差して旧道と合流する。r247合流後は海岸線を走るが海面との高低差が結構ある。

79.「高波注意」 80.太夫崎トンネル 81.道の駅「鴨川オーシャンパーク」
 太海小学校の南を通り過ぎると勾配を下って海面に近い標高まで降りてくる。高波に注意を促す標識が立てられているという事は強風時などには波が国道にかかるのだろう。海に近い場所を走っていると房州大橋を渡って太夫崎トンネルをくぐる。トンネルの東側の上部には車道橋が架かっており扁額が見えない。そんな太夫崎トンネルを抜けた先には道の駅「鴨川オーシャンパーク」がある。

82.リゾートマンションらしき高層建物も点在 83.南房総市に入る 84.道の駅「和田浦WA・O」
 「鴨川オーシャンパーク」からは市街地を過ぎているため沿線の民家はさほど多くないが、普通の民家の他に民宿や釣りやダイビング関係の施設があるのが特徴だが、長閑な風景の中にリゾートマンションらしき高層建物が点在している。普通の戸建にも別荘と思しきものも見られる。南房総市に入っても似たような状況が続いている。
 旧丸山町の中心部の手前には道の駅「和田浦WA・O」がある。スーパーマップル(2011年発行)にもウェブ上の地図にも載っていない道の駅だったので、不審に思って調べてみると昨年の2012年11月7日にオープンしたばかりだった。

85.旧和田町の中心部は狭苦しい 86.南房総市和田町白渚 87.南房総市和田町松田
 旧和田町の中心部を通り抜けているが、建物が密集しているため窮屈な印象を受ける。急カーブに見られる赤と白のペイントが心理的に影響しているのかもしれない。旧和田町の中心部を抜けると海岸線沿いを走る快走路となる。左前方には旧千倉町付近の沿岸部が見える。千葉r186下三原交差点を通過して温石川を渡った西詰で千葉r290フラワーライン入口交差点を通過する。ここからは海沿いはr297が走っており、R128は少し内陸に入る。フラワーラインという名称が示すように、おそらくは普通のドライブルートとして走るのはr297の方と思われる。なお、内陸に入るものの外房黒潮ラインという名称はr290に譲っている訳ではない。

88.快走路と淡々と走る 89.内房線をオーバーパスしているが線路は見えない 90.丸山川まで勾配を下る
 JR内房線をオーバーパスするのだが、線路は掘り下げられた(?)場所を走っているため意識していないと気付かないかもしれない。内房線を越えてからは下り勾配となって丸山川まで下り、橋を渡ってからは上りに転ずる。

91.R410安馬谷交差点 92.おにぎりはR128のみ 93.R410加茂交差点
 丸山川を渡った先で安馬谷交差点となりここからR410が重複してくる。引き続き上り続け、勾配が緩やかになった所で加茂交差点となり、ここでR410が久留里方面に分岐する。以前は重複しておらず安馬谷交差点で交差しているだけだったが、西側にバイパスが開通した事により重複区間が新たにできてしまった。

94.加茂交差点以西も快走路が続く 95.峠のような場所を越えて館山市に入る 96.市街地に入る前に左直角カーブがある
 加茂交差点からも田畑の間を走り抜ける快走路が続いている。加茂坂集落を通り過ぎると緩やかな上り勾配となると同時にちょっとした谷筋を走る。峠のような場所を通過して南房総市から館山市に入る。峠のような場所とは言え山間部ではないので緩やかに下ってすぐに集落に差し掛かる。千葉r187稲交差点からは旧千倉町を通ってきた内房線が並走するようになる。千葉r88安房地域医療センター交差点を過ぎて少し走ると集落の中で左屈曲カーブがある。カーブの途中に市道が接続しており、市道に進んだり市道から出てくる車両が意外に多い。

97.沿線が賑やかになってくる 98.南総文化ホール前交差点
 右に大きくカーブすると沿線が賑やかになり館山市の市街地に差し掛かった事を実感できる。交通量も多く流れはやや悪い。流れの悪い状態を走っていると南総文化ホール前交差点に至る。R127とR128だけでなく先ほど重複したR410も房総半島の先端を回り込むようにして走ってきてここで交差している。さらに付け加えると勝浦市で交差したR297も人知れず重複していたので、南総文化ホール前交差点は合計4本もの国道が交差している事になる。

99.南総文化ホール前交差点以西も続いている 100.旧市街地に入ると建物が密集している 101.R410北条交差点
 館山バイパスの全通に伴ってR127の起点は南総文化ホール前交差点に移動したが、R128とR410、そしておそらくR297の3本は少し西にある北条交差点のままである。よって南総文化ホール前交差点から西も国道が続いている。千葉r88南町交差点付近からは旧来の市街地に入るため沿線には建物が密集しており、歩道がない割に歩行者が多く走りにくい状況である。約1.0km進むと北条交差点に至る。なお、R410の起点は移動していないと書いたが、北条バイパスに対する旧道区間のうち北条交差点側の北半分は国道の指定を受けたままだが、南半分は市道に降格しているという何とも不可解な状態になっている。