国道361号旧道
権現・秋神トンネル旧道


旧高根村側
1.旧道は徳河線というらしい 2.行き止まりだけあって色々厳しい状況 3.雑草のせいで完全1.0車線化している
 権現トンネルの東の中洞大橋の手前を右折する道路が権現・秋神トンネルの旧道である。交差点付近には「徳河線 この先行き止まり 高根」と書かれた看板が立っており、旧朝日村に通り抜けできない事が分かる(その後、ゲートが設置されたためほとんど進む事ができなくなっている)。2009年当時は進入する事ができたため、行ける所まで行こうという精神の元、進入を試みる。ちなみに看板の徳河線の前には「村道」の文字が入っている。高根村が高山市に合併される際に消されたのだろうが、「市道」としなかったのかは不明である。
 看板の横を通り過ぎてさらに奥へと進入する。行止りの旧道であるが故に大した保守もされておらず道路の両側から雑草が伸び放題で元々狭い道幅がさらに狭くなっている。

旧高根村側
4.落石の痕が見られる 5.トンネルも怪しげ 6.通行止め地点
 雰囲気だけではなく道路状況そのものが危険な雰囲気が漂っている。両側からせり出す雑草の他に落石が散乱している。轍の部分に石が残っていない事から行止りの旧道とは言え交通量は全くない訳ではなさそうである。おそらく渓流釣りか山菜取りか…。旧道に入ってから約1.0kmで制限高3.7mの1.0車線幅のトンネルをくぐる。さらに100m程走ると2つ目のトンネル、その先に3つ目のトンネルをくぐる。ここで雑草の生い茂り具合と落石の多さに生命の危機を感じて引き返す事にした。引き返した場所は通行止の橋から500m手前であり、あと少し我慢して進んでいれば橋の手前まで到達できていた。残念な結果だが、その事実を知ってところで再度走行しようとは思わなかった。


旧朝日村側
7.徳河谷に掛かる橋が通行止め 8.通行止めの橋から旧朝日村を方向を撮影 9.離合不能箇所も多い
 旧高根村側でやむなく引き返した後に権現トンネルと秋神トンネルをくぐって旧朝日村側から旧道に入り、道路状況に戦々恐々としながらも通行止の橋の手前に到着する。通行止め措置はパイロンだけでなくコンクリートブロックも置かれており、車での通行は不可能である。一見すると通行できそうな橋だったが、崩落の危険があるのかもしれない。
 橋を背にして走行を再開すると旧高根村の区間と同様の危険な道路が見える。雑草のせり出し具合と言い落石の数と言い、勝るとも劣らない惨状である。それでも車が通行できる限界は超えていなかった。

旧朝日村側
10.雑草に埋もれた朝日村の境標識 11.旧高根村側に勝るとも劣らないやばさ 12.峠直下は結構な急勾配
 実質1.0車線幅になったダム湖沿いの狭路を走る。前述の通り、旧高根村側と同じような雰囲気で、車の通行はできるもののこんな場所を走るのは限られた人間と思われる。目的が釣りにせよ山菜取りにせよよくこんな場所を走れるものだと思うが、“走るために走っている”人間には言われたくないかもしれない。

旧朝日村側
13.トンネルを抜ければ朝日ダム 14.朝日ダムからは多少ましになる 15.旧道沿線唯一の寺附集落
 忘れ去られたかのような旧道を走ること約2.2kmで制限高3.7mのトンネルをくぐる。このトンネルの西に朝日ダムがある。トンネルを抜けると道路状況はだいぶましになり、道幅も広くなって多少なりとも走りやすくなる。少なくとも恐怖を感じる事はなくなる。ダムの職員等が通行しているためだろう。旧道区間で唯一の集落の寺附までその状況が続く。

旧朝日村側
16.寺附集落から先はだいぶましになる 17.久々野ダム湖畔を走る 18.現道に合流
 寺附集落を過ぎると1.5〜1.8車線幅とそれまでに比べて広い道幅が確保されている。朝日ダムの管理や集落への往来で使用されている区間であり、普通に走行できるくらいの保守がされているようである。朝日ダムから約3.0kmで久々野ダムの脇を通過し、さらに約1.5km走るとR361に突き当たる。左折すれば秋神トンネルと権現トンネル、右折すると高山市街に行く事ができる。