国道193号
part4

雲早隧道〜R195大殿交差点
那賀町

徳島r253
156.R193 山川海南線(2010年9月撮影) 167.R193 山川海南線(2010年9月撮影)
 雲早隧道をくぐって那賀町に入り、出た直後に剣山スーパー林道との交差点を通過する。剣山スーパー林道は全長88kmに及ぶ及ぶ林道でほとんどが未舗装ながら比較的走りやすいダートのためオフロードの2・4輪だけでなく普通の乗用車やマイクロバスも走行しているらしく、ハイシーズンは渋滞も発生するようである。
 トンネルの坑口付近やスーパー林道との交差点付近にR193のおにぎりが設置されているが、その場所はもちろんR193に指定されていない。補助標識に「山川海南線」というr253の路線名が書かれている。おにぎりと補助標識が合っていないが、r253(の単独区間)はR193の分断区間を結ぶだけで実質的にはR193と言っても差し支えないような状態なので国道と県道の線引きが曖昧になっているのかもしれない。なお、路線名から想像できるが、r253の起点はR193・徳島r3の瀬詰交差点であり、終点はR55・R193の大里交差点である。雲早隧道を挟む区間がR193に昇格するとr253はその意義を完全に失ってしまう。

徳島r253
158.雲早隧道以降は下り勾配 159.小刻みなカーブが連続 160.最初の左ヘアピンカーブにおにぎりあり
 剣山スーパー林道との交差点を過ぎて緩やかな下り勾配の狭路を走る。道幅は決して広くないが、神山町側に比べると幾分か広く落石も少ない。おにぎりが立っている左ヘアピンカーブを曲がって少し走ると釜ヶ谷川の左岸を走るが、高低差があるため川はまだ見えない。

徳島r253
161.剣山スーパー林道が分岐 162.上のガードレールは剣山スーパー林道 163.土須峠を向いた最初のおにぎり
 雲早隧道を出てから約1.3km走ると剣山スーパー林道が剣山方面に分岐する。交差点の直後に見えるガードレールはスーパー林道のもので僅かな距離で結構な高低差が生じている。スーパー林道が分岐してからも下り勾配の1.5車線幅道路が続いている。

徳島r253
164.地蔵谷橋 165.交通量は少ない 166.路上河川?
 地蔵谷川に架かる地蔵谷橋を渡り、釜ヶ谷川から名称を変えた沢谷川に沿って南下する。カーブが多く見通しの悪い道路状況だが、交通量は非常に少ない。ただし、紅葉シーズンはそれなりの交通量が予想される。


167.R193が復活 168.おおつく谷橋の南におにぎりがある 169.舗装状態の悪い箇所もある
 雲早隧道から約3.1kmでウォッちずでの端点を通過するが、こちら側の徳島r253との境目がはっきりわからない。また、ウォッちずとスーパーマップルでは2〜300m程ずれている。ウォッちずでの分断区間(r253単独区間)の距離は約11kmである。
 端点らしき場所を通過してから程なくしておおつく谷橋を渡り、少し南におにぎりが立っている。補助標識には山川海南線という路線名はなく地名だけなのでそこから南は確実に国道に指定された区間だと言える。とは言ってもr253と比べて道路状況が良くなる訳でもなく狭くてカーブの多い狭路が続く。

170.ガードレールのない区間も少なくない 171.所々に退避スペースあり 172.大釜隧道(釜ヶ谷隧道)
 沢谷川の右岸を走っているが、川との高低差はだいぶ小さくなっており川の水を確認する事ができる。ガードレールが設置されていない区間も少なくないが、万が一転落しても即死は免れる可能性がある。ただし、けがで動けなくなり誰にも発見されず助けが来ずに絶命してしまう可能性はある。それほど交通量は少ない。2.0車線幅の釜ヶ谷橋を渡って左岸に移り、その後も山岳狭路を走っていると素掘りのトンネルをくぐる。さすがに舗装はされているが、それ以外はモルタルも吹き付けられていないトンネルで、延長は100m超と意外に長い。トンネルの手前には大釜の滝があり展望所が設置されているが、車を停められるスペースが路上の少し広くなっている場所にしかない。

173.右ヘアピンカーブを曲がる 174.大又橋 175.小剣神社の前を通過
 大釜隧道を出ると1.0車線の狭路を走り、右のヘアピンカーブを曲がって釜床谷川沿いを少し走った後に大又橋で沢谷川を渡る。大又橋以降は勾配がほぼ平坦になる。沢谷川の右岸を走っていると小剣神社や雲早神社の前を通過する。神社があるという事はかつて集落が存在したのだろうが、現在ではその痕跡を見つけるのは難しい。

176.対向車お知らせ装置設置区間 177.これまでに比べて特に狭い訳ではない 178.対向車お知らせ区間が終わる
 小剣神社と雲早神社の間で対向車お知らせ装置設置区間を通過する。この装置はセンサーにより車両の通行を感知し、対向車がある時のみ電光掲示板にその旨を点滅して表示するものである。ただ単に注意を促すために点滅しているのではないので、対向車があると表示されている場合は手前で待っていた方が良いだろう。装置間の距離は500m程度だが、これまでに比べて特別狭い訳ではなく、この程度の道路状況であれば既に何ヶ所も通過している。

179.交通量は極めて少ない 180.制限高の要因は… 181.大美谷ダムに向かう(?)送水管
 対向車お知らせ区間を過ぎてからも1.0〜1.5車線幅の狭路が続いている。沢谷川に沿っていくつものカーブを通過しながらほぼ平坦な道路を走っていると4.5mの制限高を警告する標識が立っている。場所が場所だけにトンネルがあると思うかもしれないが、大美谷ダム関連と思われる送水管が要因である。

182.徳島r16交差点 183.沿線の家屋はほとんどない 184.「海陽(旧)海南67km (旧)上那賀20km」
 送水管の下をくぐってから1.5車線幅道路を緩やかに下っていると林道との交差点と徳島r16との交差点を相次いで通過する。r16には上勝としか案内されていないが、上勝町と勝浦町を経て小松島市まで行く事ができる。r16交差点付近に建物があったものの集会所と倉庫だけで普通の家屋は国道よりも林道沿いにある。またr16交差点付近に案内標識が立っており、それによると海陽町まで67kmとなっている。海陽町の役場はR55・R193大里交差点の近くにある事から海陽町までの距離がR193の残りの距離にほぼ等しい。67kmという距離はさほど長いとは言えないが、酷道区間の割合が多い事もあって思っている以上に時間がかかってしまう。

185.対向車お知らせ区間 186.大轟の滝への遊歩道か 187.対向車お知らせ区間が終わる
 徳島r16交差点から程なくして2ヶ所目の対向車お知らせ区間に差し掛かる。対象区間の距離は400m弱で、1ヶ所目よりも狭い箇所の割合が多い。また、区間内にに遊歩道の階段があり、おそらく大轟の滝付近に行けると思われる。

188.ヘアピンカーブで標高を下げる 189.右ヘアピンカーブの近くに大轟の滝がある 190.倉庫の前を通過
 緩やかな下り勾配の1.5車線幅狭路を走っていると左ヘアピンカーブを曲がり、勾配がややきつくなる。ガードレールのない狭路をさらに下っていると左にカーブした後に右ヘアピンカーブを曲がる。このヘアピンカーブの近くに大轟の滝がある。大釜の滝とは異なり乗用車数台分だけとは言え駐車できるスペースがある。大轟の滝からは高低差のなくなった沢谷川に沿って走る。

191.徳島r295交差点を左折 192.沢谷橋 193.沢谷橋以南は2車線道路
 沢谷川が坂州木頭川に合流する地点で徳島r295との交差点を左折して沢谷橋を渡る。橋の名称は沢谷となっているが、下を流れいる川は坂州木頭川である。沢谷橋を渡り終えた直後にセンターラインが復活して2車線道路になる。キロポストペイントは95KPとなっており、起点の中新町交差点から分断区間を含めた距離とほぼ同じである。

194.五倍木大橋の南詰には公衆トイレあり 195.名古ノ瀬集落 196.木沢トンネル
 改良された2車線道路を走っていると五倍木大橋を渡る。その南詰には公衆トイレがあるが、比較的最近設置されたようで山間部にありながらウォッシュレット機能付きである。その後も坂州木頭川の右岸を快走していると名古ノ瀬集落を通過する。集落の規模そのものは小さいが、郵便局とガソリンスタンドがある。名古ノ瀬集落を通り過ぎた所で木沢トンネルをくぐる。内部はまず右にカーブし、出口の手前で左にカーブしている。トンネルの手前に左前方に延びている道路が旧道だが、災害による通行止の後に一部が木沢トンネルに吸収されて通り抜けできなくなっている。北進していた場合は木沢トンネルの坑口の右に素掘りのトンネルが見えるが、おそらく旧々道と思われる。

197.追立トンネル 198.カーブは多いが快走路 199.那賀町役場木沢支所の前を通過
 追立ダム湖(と言っても堆砂しておりダム湖に見えない)の右岸を走っていると追立トンネルをくぐる。左にカーブしているトンネルを出てすぐに追立ダム直下の坂州木頭川を渡り、以降は左岸を走る。程なくして旧木沢村の中心部に差し掛かるが、集落の規模はさほど大きくない。那賀町役場木沢支所の前を通過して坂州発電所の対岸辺りからは沿線の家屋が途切れる。

200.「R193-100」 201.右の橋は人道橋 202.「徳島74km (旧)上那賀10km」
 坂州木頭川に沿って走っていると人道用の吊橋の東詰を通過し、大きく左にカーブして進行方角を東に変える。徳島まで74km、旧上那賀まで10kmと案内されて言えるが、どちらもR193沿線ではなくR195を利用して行く場所である。

203.拝宮橋 204.日眞トンネル 205.正面に見える橋は出合ゆず大橋
 拝宮谷川に架かる拝宮橋を渡った後は進行方角は南になり、少し進むと日眞トンネルをくぐる。さらに走ると大きく左にカーブして進行方角を東に変えるが、前方にはこれから通る出合ゆず大橋が見えてくる。

206.R195出合橋交差点を右折 207.出合ゆず大橋 208.旧道は閉鎖
 坂州木頭川が本流の那賀川に合流している地点でR195出合橋交差点に至り、右折して橋を渡る。かつては少し下流にあった出合橋が国道に指定されていたが、橋上は2.0車線で乗用車同士が何とか離合できる幅しかなく、さらに南にある出合トンネルは内部で離合できないため交互通行用の信号機が常設されていた。2017年3月19日に出合ゆず大橋が供用された後に出合橋、出合トンネルは閉鎖されている。なお、徳島県のサイトなどでは出合ゆず大橋をR195のバイパスとして位置付けているようだが、これはR195阿南方面の大戸を含めた出合大戸バイパスとして整備されているためと思われる。
 出合橋交差点を右折するとすぐに出合ゆず大橋を渡り、少し走った先で旧道との接続地点を通過する。R193・R195の重複区間であり、前述のR195のバイパスとして整備されたというのは誤っているとは言えない。

209.荒谷トンネル 210.歩道はないが快走路 211.「高知105km (旧)木頭17km」
 旧道との接続箇所を通過してすぐに左側にトンネルの坑口が見える。この荒谷トンネルはR193・R195のバイパス、ではなくごみ処理場か何かために造られたトンネルである。ただし、施設自体の建設が中止(凍結?)されたたため資材置き場にしか利用されてない。荒谷トンネル付近からの右カーブを通過し、長安口貯水池の湖畔を走る。

212.下御所1号隧道 213.下御所3号隧道 214.平谷隧道
 勾配もカーブも緩やかな快走路を走っていると下御所1号〜3号隧道、平谷隧道を相次いで通過する。これらのトンネルは出合トンネルとほぼ同時期に開通したものなので幅はやや狭くトンネル内部にセンターラインが引かれていない。4つとも距離が短いため交互通行規制は敷かれていない。

215.平谷2号トンネル 216.「山間部 落石注意」 217.R195大殿交差点を左折
 湖畔の快走路を走っていると平谷2号トンネルに入るが、こちらは2004年に開通したもので普通の2車線となっている。2号トンネルと洞門で繋がった1号トンネルを出ると宮ヶ平橋で宮ヶ平川を、平谷橋で成瀬川を相次いで渡り、平谷橋の西詰でR195とのT字路に突き当たる。R193は左折して海川方面に、R195は右折して高知市方面に向かう。なお、大殿交差点の信号機は7:30〜8:30の1時間のみ定周期信号(通常の青→黄→赤を繰り返す)として機能している。

国道193号 part5