国道421号
part2

石槫トンネル〜R8友定町交差点
東近江市→近江八幡市→東近江市→近江八幡市

46.石槫峠旧道は右折 47.勾配は6%程度 48.右側に旧道が見える
 全長4157mの石槫トンネルを出るとすぐに旧道との交差点を通過する。十字路なので旧道が横切っているかのように見えるが、旧道は右(北)側だけで左(南)は甲津畑杠葉尾広域基幹林道である。旧道は三重県側と異なり、石槫峠(コンクリートゲートの西側)まで行く事ができる。これは峠が登山道と交差しているため通行できるようにしているものと思われる。
 旧道との交差点をすぎてすぐに反対側の東向き車線に登坂車線が現れる。勾配は6%程度と決して急という訳ではないが、登坂車線の距離は三重県側よりも長く約1.8kmもある。愛知川に沿っていた旧道は一部はバイパスに完全に飲み込まれており、そうでない部分もゲートが設置されており車両での進入はできない。

49.不老橋 50.京の水(湧水)部分の旧道は通行可能 51.東近江市杠葉尾
 登坂車線がなくなってすぐに不老橋で愛知川を2回連続で渡る。その先に京の水と呼ばれる湧水があり、その部分だけ旧道に車両で進入できる。ただし、看板が立てられているものの草木で見えにくいため気付かずに素通りしてしまう可能性もある。目印は東近江市の東浄水場・排水池施設である。
 京の水からも下り勾配が続いているが、神崎橋付近で勾配が落ち着く。橋の東詰の両側にはキャンプ場があり、東には滋賀県側最初の集落である杠葉尾(ゆずりお)集落がある。狭義の石槫峠区間の西の出入口にあたり、トンネル開通前は閉鎖ゲートと電光掲示板が設置されていた。

52.下り7%勾配 53.愛知川の左岸を快走 54.黄和田橋
 杠葉尾集落の南から西にかけての山裾を走っており、集落内を通り抜けている道路が旧道だろうか。少しだけ愛知川に沿った場所を走り、S字状にカーブしながら黄和田橋を渡る。黄和田集落と愛知川の間を走っていると左の急カーブを曲がって蓼畑橋を渡る。

55.道の駅「奥永源寺渓流の里」 56.滋賀r34交差点 57.集落が途切れた区間は落石注意
 蓼畑橋を渡った直後に道の駅「奥永源寺渓流の里」を通過する。石槫トンネル開通より後の2015年10月10日にオープンした道の駅で、廃校になった政所中学校が転用されている(校舎がそのまま利用されている)。蓼畑町集落を通過して新渓勢橋を渡ってすぐに滋賀r34交差点を通過する。r34交差点からは集落が途切れて愛知川の谷筋を走る。

58.永源寺ダム湖畔を快走 59.渓勢橋の手前に左直角カーブ 60.渓勢橋
 落石注意とは言うものの勾配はほとんどなくカーブも緩やかで見通しが良いため走りにくい道路状況ではない。愛知川の水量が多くなってきた所でセンターラインがなくなるが、1.8〜2.0車線程度の幅なので驚くべきような狭さではない。その状態を少し走ると市道(林道?)が交差している直角カーブを曲がって越渓橋を渡る。

61.「この先、幅員狭小のため大型車すれ違い困難」 62.拡幅済みの箇所もある 63.東近江市萱尾町
 越渓橋以降は愛知川の右岸から左岸に移っただけで道路状況に変化はない。センターラインのない1.8車線幅道路を走っていると、舗装が比較的新しい2車線道路に変わる。山側には旧道の遺構が残っておりガードレールの隙間から侵入できそうだが、反対側はバイパスに接続しておらず通り抜けできない。萱尾町集落に入るとセンターラインがなくなって道幅も狭くなる。

64.佐目子谷川付近は拡幅工事が進行中 65.佐目子谷川には新しい橋が架けられている 66.工事が始まっていない箇所もある
 萱尾町集落を通り抜け1.8車線狭路を走っていると拡幅工事現場を通り抜ける。湖側の土地を嵩上げして拡幅する手法が取られているが、佐目子谷川を渡る部分には新しい橋が架けられている。ダム湖畔の狭路部分の全てにおいて拡幅工事されているのではなく、できる所から工事しているようで狭いままの箇所も残っている。

67.東近江市佐目町 68.佐目隧道 69.相谷第一トンネル
 やや急な右カーブを曲がって樋の谷を渡った先で緩やかな勾配を上り佐目町集落に入り左の急カーブを曲がる。佐目町集落の西で佐目隧道をくぐるが、1.5車線幅と狭いうえにトンネルの東側にカーブがあるため見通しが悪い。佐目隧道を出るとセンターライン付きの2車線道路になり相谷第一トンネルをくぐる。山寄りに相谷隧道があったのだが、西側は相谷第一トンネルに飲み込まれており、フェンスで塞がれた旧道に進入しても隧道を通り抜けられない。

70.永源寺ダムの脇は1.5車線幅 71.警笛鳴らせ 72.この辺りは元々2車線だったが工事が行われていた
 相谷第一トンネル以降も2車線道路が続いているが、永源寺ダム付近は1.8車線幅と少々狭い。ダム脇を通り過ぎればセンターラインが復活し、緩やかなカーブが多い2車線道路を走り、山間部を脱する。永源寺相谷町集落の南側を走っていると道路工事のため片側交互通行規制が敷かれていた。この場所は元々2車線だったものの工事の規模はただの拡幅にしては大きいと思えた。

73.滋賀r188交差点 74.東近江市自然休養村センター えいげんじの駅 75.跨道橋の奥に滋賀r188山上小学校前交差点
 工事現場を過ぎて少しだけ愛知川沿いを走り、滋賀r188交差点を通過する。このr188交差点は永源寺の入口であり、紅葉が有名な古刹だけあって紅葉シーズンは非常に混雑する交差点である。三重県の宇賀渓だけでなく滋賀県の杠葉尾という地名が示す通り、永源寺以外も紅葉の名所なので交通量が増大する傾向にある。また、三重県、滋賀県どちらにもキャンプ場があるので夏季も賑わっているものと思われる。愛知川の左岸を走っていると緩やかな下り勾配となり市道の跨道橋をくぐった先で山上小学校前交差点でr188との2回目の交差点を通過する。

76.旧永源寺町の中心部を通る 77.久しぶりのコンビニ 78.「夜間・早朝路面凍結 走行注意!!」
 山上小学校前交差点を過ぎると旧永源寺町の中心部を通り抜ける。既に山間部ではなくなっており平坦かつ直線的な道路で見通しが良く走りやすい。歩道がない場所の多いが交通量を考えるとさほど走りにくさは感じない。

79.R307御園交差点 80.御園交差点以西も2車線道路 81.滋賀r46林田町交差点と名神
 R306石槫北交差点から約29.8kmでR307御園交差点に至る。この交差点間が広義の石槫峠区間と言え、交差点以西は交通量が多くなる。2車線道路を走っていると約1.8kmで滋賀r46林田町交差点を通過するが、西側には名神の隣接している。さらに約600m進むと八日市ICに接続している滋賀r327交差点を通過する。この交差点からはさらに交通量が増える。

82.沿線には商業施設が多い 83.東本町交差点は左折 84.滋賀r13野々宮町交差点
 交通量が増えるだけでなく信号機付きの交差点も増えるため流れが悪くなる。村田製作所の八日市工場を過ぎると沿線の商業施設が目立つようになる。東近江市の中心部の南東で東本町交差点を通過するが、この交差点は直進ではなく左折しなければならない。直進すると東近江市の市街地を通る若干狭めの2車線道路を走る事になる。東本町交差点からも商業施設が建ち並ぶ間を走り抜ける。

85.近江鉄道本線 86.滋賀r13清水3交差点 87.小脇町南交差点は右前方へ進む
 滋賀r13との重複区間を走っていると近江鉄道本線の踏切を通過してから清水3交差点でr13が竜王方面に分岐する。東近江市の市街地からは離れていくが交通量が多い状態は続いている。踏切から約700m走ると市道との小脇町南交差点に至る。案内標識が設置されていないが、ここは道なりに右方向へ進む。反対方向から来た場合も案内標識が設置されていないが、路面にはR421が左折であるというペイントが施されている。

88.東近江市小脇町 89.近江鉄道八日市線の四ッ辻踏切 90.滋賀r208小脇町交差点を左折
 小脇町南交差点からも2車線道路が続いており、程なくして近江鉄道の八日市線の四ッ辻踏切を通過する。踏切の直後には滋賀r208との小脇町交差点があり、R421は左折して近江八幡方面に進む。直進のr208安土方面を道なりに走ればR8に出る事ができる。

91.東近江市糠塚町 92.滋賀r168・r170交差点 93.蛇砂川沿いを走る
 小脇町交差点からも2車線道路だが、交通量が多い割に車線幅が狭いため若干走りにくさを感じる。近江鉄道八日市線に沿って走っていると市辺駅付近で滋賀r168・r170交差点を通過し、直後を右にカーブする。その後は近江鉄道八日市線と蛇砂川の間を走っているが、蛇砂川は東近江市と近江八幡市の境でもある。

94.近江八幡市末広町 95.近江鉄道の平田駅前を通過 96.武佐町交差点
 市境と蛇砂川は必ずしも一致しておらず、R421を3ヶ所横切っている。よって一度近江八幡市域に入っても400m弱で東近江市に戻り、さらに500m程進んでようやく近江八幡市に入る。一番東の市境には東近江市の境標識が立てられているが、近江八幡市の境標識はどの市境にも立てられていない。
 緩やかな右カーブを曲がると近江鉄道八日市線から離れる。市道との長光寺町交差点以降は沿線に建物が密集しており2車線道路ながら狭苦しさを感じる。乗用車ならともかく大型トラックでは走りにくいと思われる。

97.家屋密集地を通り抜ける 98.R8・滋賀r26友定町交差点
 家屋が密集している間を走っていると緩やかなS字カーブを通過し、八坂神社の南を通り過ぎた先でR8・滋賀r26友定町交差点に至る。起点の桑名市とは異なり近江八幡市の中心部から離れた場所である。r26を走れば近江八幡市の中心部に行けるため直進する車両も多い。

 以上がかつて2t車以上を阻むコンクリートゲートを擁し、酷道として全国に名を轟かせていたR421の2016年のレポートである。峠部分がトンネルにより容易に通行できるようになったため、まだ数は多くないが大型トラックも走行している。永源寺ダム湖付近の狭路が解消されれば名古屋〜京都・大阪間の下道走行のルートに組み入れる事も可能であろう。