八草峠


このページは2001年9月1日に走行した時のものです。2015年8月現在、八草峠旧道はは通行止です
 2001年4月に八草トンネルが完成して旧道となってしまった八草峠を含む峠道。酷道好きとしてこれは決して見逃せない。ということで、トンネルを無視し一路旧道へ進む。旧道になって間もないとは言え、超一流の酷道です。

 
滋賀県側の旧道入口 入口から入ってすぐにゲートが現れる  
 滋賀県側の入り口は八草トンネルの手前で右に入っていく2.0車線の道である。案内などあるわけがないがわからないこともないだろう。意を決して進むと通行止用のゲートがあるが閉ざされていなかった。トンネルができて間もないためまだ路面はさほど荒れていない。

 
一部、路肩崩壊の箇所もある 車幅ギリギリの道幅  
 道幅は1.0〜1.5車線。金居原も狭いがこちらはもっと狭い。ガードレールなんて洒落た物はない。これぞ酷道といった感じである。しかも草が道路までせり出してきているためさらに狭く感じる。車に草が擦れることもある。この日は良く晴れた日だったのだが、とてもそうとは思えないのもまた酷道らしい。

滋賀県側第二のゲート つい最近まで現役の国道だったとは思えないほど落石・落木の類が落ちている
 しばらく進むとまたゲートがあるのだが、こちらも閉ざされていない。しかし通行止の標識を無視して進むから道交法違反か?すぐ先が二股になっているのが見えるが、右の砂利道はどこへ通じるのだろうか?(→日の裏林道といって滋賀県側最後の集落、金居原に出るようです)
 このふたつ目のゲート以降の路面状態は半端ではない。石ならともかく岩と呼んでも差し支えないような物まで落ちている。旧道になって間がないとは到底思えない。トンネルの開通以前に交通量はほとんど無かったことをうかがわせる。そんな状態だから、通常は「落石注意」の標識や看板を見ても気にしないことが多いが、ここではそれらは恐怖を呼び起こしてくれる。

8.八草峠の国道昇格記念碑
「國道303號線 昇格記念 昭和45年5月」
9.観光案内図と言うより周辺の地図と言った方が正確か 10.滋賀県の異常気象時通行規制の警告
 狭路を戦々恐々と走っていくとようやく八草峠に到達する。よほど国道に昇格したのが嬉しかったのか、記念碑が建っています。さらに観光案内図まである。いったいどこを観光するのか疑問は尽きない
 ここが県境となっているのだが、滋賀県木之本町の県境標識は見当たらず。滋賀県はR303を見捨てているのだろうか?おにぎりがあるのも岐阜県側だし。と思って振り返ると、右の写真の警告標識が立っていた。しかも峠〜川合の間に金居原や杉野といった集落があるのだ。そんなことでいいのか滋賀県?まさか本当に見捨てていたとは!?

11.岐阜県坂内村の県境標識 12.八草峠の岐阜県側にそびえたつR303おにぎり
  これも峠付近を撮影したもの。峠から少し岐阜県に入ったところです。酷道であっても国道であることを主張することを忘れていません。

13,14.岐阜県に入っても道路状況は変わらず悪い。落石も多く、踏まないようにと気を遣う 15.補助標識には坂内村川上とある
 峠を過ぎてからもこの酷道はとどまるところを知らない。滋賀県側よりも荒れているような気がする。岩石は落ちているし、路上に水は流れている。まさに超酷道である。そんな酷道だが1台のオフロードバイクとすれ違った。物好きな人もいるものである
 途中、おにぎりのなくなったポールがあった。八草トンネル開通で撤去されたのか、それ以外の理由でなくなったのかは不明。坂内村川上という地名標識が一人寂しく残っている。これの後に2車線となりもう酷道区間は終わりかと思った矢先にまた狭くなる。ナイスな演出である。

   
16.岐阜県側のゲートも閉められていない    
 広狭を何度か繰り返すと岐阜県側のゲートが現れる。そして八草トンネルの岐阜県側に出て本線と合流する。

 八草峠の区間は20kmもないのだが、あまりの酷道ぶりに実際の距離以上に長く感じた。もちろん実際に走っていた時間以上に長く感じるのは言うまでもない。

 以上が八草峠の旧道区間である。八草トンネルが開通した5ヶ月後ですらかなり廃な雰囲気を醸し出しつつあった。14年以上経過した今となっては入ったが最後生きて現道に戻って来れない可能性も充分に考えられます。滋賀県側は実際に崩落しているとの話も入ってきている。進入・走行されてもそれは各自の自己責任と言うことで当方は一切関知しません。