国道142号
part3

R152大和橋交差点〜R20大社通り交差点
長和町→下諏訪町

96.青原橋 97.天王橋の向こう岸に旧道がある 98.1000m超の山に挟まれた谷筋を快走
 R152大和橋交差点の直後に大和橋を渡り、青原発電所の北を通り過ぎた後に青原橋を渡る。大和橋、青原橋ともに依田川に架かっている橋である。青原橋の東詰で交差している道路は中山道であり、R142の旧道と思われる。その中山道と依田川を挟むようにして谷筋を走っており、市道との交差点を示す警戒標識には橋梁の名称の補助標識が取り付けられている。

99.和田宿橋 100.右の上のガードレールは中山道のもの 101.長野r178和田宿本陣入口交差点
 和田宿橋を渡って依田川の左岸に移って中山道との距離が近くなり、沿線の家屋が増える。緩やかなアップダウンを繰り返す2車線道路を走っていると長野r178和田宿本陣入口交差点を通過する。旧和田町役場(現在の長和町役場和田庁舎)のすぐ近くのため、かつては役場前交差点という名称だったが、町役場でなくなった事もあって現在の名称に変更されている。

102.和田鍛冶足交差点 103.「塩尻45km 下諏訪26km」 104.沿線の家屋が少なくなる
 中山道との和田鍛冶足トンネルを通過すると上り勾配となり沿線の家屋が少なくなり始める。和田発電所付近を過ぎると沿線の家屋はさらに少なくなる。長閑な風景がh広がっているが、新和田トンネルを含む区間が2022年4月1日に無料開放された後は大型車を含む交通量が増大している。

105.長野r67交差点 106.新一之橋 107.1ヶ所目の登坂車線が終わる
 長野r67との交差点を過ぎて少し走ると登坂車線が設置されている。900m弱で名もなき峠を越えると登坂車線が終わり、直後に中山道との交差点を通過する。和田峠を挟む山間部区間は中山道が現在の国道と重なっている部分も多い。

108.長い上り勾配区間 109.2ヶ所目の登坂車線 110.R142新和田トンネルバイパスとの交差点右折して現道へ進む
 二之橋を渡ると2ヶ所目の登坂車線区間となるが、延長は400m程度と短い。対面2車線道路に戻ってすぐにバイパスと現道が分岐する交差点に至る。道なりに左にカーブする方が新和田トンネルを含むバイパスで右折の地名が案内されていない道路が現道である。前述のとおり2022年4月1日に新和田トンネルが無料開放されたが、その後も現道は国道の指定を受けたままである。かつては有料道路の現道だった関係か、冬期閉鎖はされず積雪が基準値を上回らない限りは通行止になる事もない。

111.バイパスとの交差点の直後は右へ進む 112.「下諏訪23km 和田峠7km」 113.路面の積雪あり
 現道に入った直後にT字路に突き当たるが、右方向にヘアピンカーブ状に進む。左折方向はバイパスに並走した町道で男女倉集落に通じている。正面には中山道が接続しているが、車両での通行はできず徒歩のみである。
 ヘアピンカーブからは緩やかなカーブの1.5車線幅道路を走る。カーブには番号が振られており、ヘアピンカーブが第2カーブである。交差点に第1カーブがあるのはバイパスが供用される以前はただのカーブだった名残であろう。第8カーブの直後にヘアピンカーブの第9カーブを曲がる。除雪はされているが日当たりの悪い場所には路面上に雪が残っていた。

114.第12カーブ 115.第20カーブ 116.第30カーブ
 第9カーブ以降は日当たりが良いせいか路面の積雪はほとんど残っていなかった。等高線に沿っているため勾配はさほど急ではないもののカーブが多い。かなり緩やかなカーブにも番号が振られているためどんどん数字が増えていく。長和町側から走行している場合は昇順となるため峠区間の終わりもしくは峠までの目安として利用する事ができない。

117.接待集落跡 118.第46カーブ 119.「上り10%勾配」
 バイパスとの交差点から約2.8kmで接待集落跡を通過する。中山道の和田宿と下諏訪宿の間の長距離区間の途中に置かれた永代人馬施行所(休憩所)が集落の名称の由来である。施行所は1851年に再建されたが1872年に役目を終えている。施行所の向かいに接待所の湧水があるが、これは現在でも汲む事が可能である。
 接待集落跡を過ぎると右のヘアピンカーブ(第37カーブ)を曲がるが、そこから中山道が分岐している。中山道は接待集落付近だけ現道に重なっている。引き続きカーブの多い1.8車線幅道路を走っているとヘアピンカーブの第47カーブを曲がる、。第55カーブの手前に10%勾配の警戒標識が設置されているが、実際に走ってみるとそこまで急な勾配には思えなかった。

120.第56カーブ 121.路面の雪が多くなってくる 122.センターライン付きの2車線道路
 徐々に積雪量が増えてくるが路肩に溜まった積雪量は同じで利用できる幅が1.5〜1.8車線幅である点に変化はない。第68カーブ付近からはセンターラインが現れるが、これまた利用できる幅は変わらない。

123.東餅屋 124.「上り10%勾配」 125.長野r194(ビーナスライン)との交差点
 中山道と合流してすぐの第76カーブには東餅屋という峠の茶屋があるが、2012年頃に廃業したようで朽ち果てつつある建物が残っているだけである。茶屋跡の先の第77カーブを曲がると長野r194が交差している左ヘアピンカーブ(第78カーブ)を曲がる。r194はビーナスラインと呼ばれる観光道路の一部であり、県道番号より通称の方が知られているせいか案内標識にはヘキサの代わりに「ビーナスライン」と表記されている。尾根筋を通っている区間を中心に11月下旬〜翌4月中旬にかけて冬季閉鎖される。

126.長野r194交差点以降のカーブは緩やか 127.長野r194の峠橋をくぐる 128.和田峠トンネル
 長野r194が交差している第78カーブ以降はカーブの少ない緩やかな上り勾配の2車線道路を走る。第79カーブの直後に長和町の境標識が設置されているが、町境は和田峠トンネルの北川側坑口付近のため400m程ずれている事になる。
 長野r194の峠橋の真下で勾配が下りへと変化する。は橋台がある関係で橋の下だけ狭くなっている。橋をくぐった直後に和田峠トンネルの坑口がある。トンネルの前後はセンターライン付きの2車線道路だがトンネルが1.5車線幅と狭いため交互通行用の信号機が設置されている。全長は282mとさほど長くなく、入ってしまえば反対側の坑口が見えるが入るまでは中の様子を窺う事はできない。新和田トンネルが無料開放されて交通量が少なくなっているとは言え、ビーナスラインのアクセス道路である事から時期によっては交通量もあるため無理して進入しない方が良いだろう。

129.下諏訪町に入る 130.下諏訪町側は除雪されていなかった 131.採石場の出入口
 和田峠トンネルを出た直後は2.0車線幅あり、信号機の停止位置にだけセンターラインが引かれている。長和町側は需要のありそうな接待所の湧水以降も和田峠トンネルの手前まで除雪されていたが、下諏訪町側は除雪車が通った痕跡は見られなかった。走行した日(2023年2月18日)の前の週に大雪が降り、現道のみならずバイパスも通行止となっていた(R19やR20、E19中央道などの幹線道路も通行止になった)。R142の通行止は翌日には解除されておりさらに1週間が経過しているため問題なく通行できる状況と思っていた。新和田トンネルが有料道路だった頃は長和町、下諏訪町どちらも除雪されていたが、無料開放後は下諏訪町側の管理基準が変わったのかもしれない。

132.「路面凹凸あり 走行注意」 133.下諏訪町側のカーブは採番されていない 134.ヘアピンカーブの外側に中山道が接続
 採石場を過ぎると除雪されているかもしれないと期待していたが除雪されていなかった。ある程度の車が通ったため轍が形成されているが、ハンドルを取られるせいで余計に走りにくくなっている。離合には路肩に寄らなければならないが、除雪されていない路肩と轍の間を通らなければならないため対向車が来ない事を祈りながらの走行となる。長和町側と同様にカーブが多く見通しが悪いため気の抜けない走行を強いられる。
 トンネルを出てから約1.7km先の左ヘアピンカーブでは中山道が交差しているが、和田峠寄りはチェーンが張られている。ストリートビューを見ると冬季以外もチェーンが張られているのが確認できるが、徒歩での通行まで止めるものなのかは不明である。

135.雪による落木あり 136.日当たりのよい場所の積雪量が少なくなる 137.中山道が交差
 中山道が交差しているヘアピンカーブからは積雪量が少なくなり日当たりの良い場所の轍部分の雪は融けている割合が多くなる。資材置場(?)のある左ヘアピンカーブを過ぎて下諏訪町側で2ヶ所目の中山道との交差点付近からまた積雪量が多くなる。

138.急に積雪量が少なくなる 139.R142バイパスとの交差点を右折
 南側が開けた場所になると日当たりが良いため路上の雪がかなり少なくなる。やや急な勾配を下って右直角カーブの直後にR142新和田トンネルを含むバイパスとの交差点に突き当たる。左折の佐久・上田方面は戻る方向のため、右折して諏訪・岡谷方面に進む。なお、現道・バイパスの交差点間の距離は現道が約10.0kmkm、バイパスが約6.4kmである。新和田トンネルが有料だった頃は料金を払うのを渋って現道を通る車両も少なくなかったが、無料開放されて以降の現道の交通量はかなり減ったと思われる。下諏訪町側が除雪されていないのもそのせいであろう。

140.「標高1300m」 141.「長い急坂 シフトダウンと排気ブレーキ」 142.西餅屋橋
 バイパスに合流してからは下諏訪方面1車線だが佐久方面は登坂車線を合わせて2車線ある。この登坂車線は現道との交差点の直後でなくなっており、新和田トンネルは対面2車線である。上下線で少し離れているチェーン着脱場の間に中山道が交差しており、この辺りは西餅屋の茶屋があった場所である。登坂車線が終わって対面2車線道路になった後に西餅屋橋を渡る。

143.バイパスにもヘアピンカーブがある 144.反対側車線には登坂車線あり 145.緊急退避所
 カーブの緩やかな2車線道路を下っているとまず左ヘアピンカーブを、次いで右ヘアピンカーブを曲がるが、両方とも現道区間に比べて曲線半径は大きい。また、左ヘアピンカーブからは反対側車線の登坂車線が始まり、右ヘアピンカーブには中山道が接続している。長い下り勾配が続くため緊急退避所が設置されている。

146.「この先 5000m間注意 下り8%勾配 すべりやすい」 147.大樋橋 148.樋橋集落
 分岐した中山道の上を2回通った後に反対側車線の登坂車線が終わる。延長は約2.6kmとかなりの長さである。左にカーブしている大樋橋を渡ると中山道が合流し、樋橋集落を通り抜ける。

149.「標高1000m」 150.2ヶ所目の緊急退避所 151.3ヶ所の緊急退避所
 樋橋集落を通り過ぎた直後に標高1000m地点を通過する。家屋よりも工場や作業場の方が多い中を走っていると2ヶ所目と3ヶ所目の緊急退避所を通過する。車の性能が向上して廃止される待避所もあるようだが、ここでは3ヶ所とも使用可能な状態で維持されている。

152.諏訪変電所の前を通る 153.R142バイパスとの交差点を左折して現道へ進む
 諏訪変電所の前を過ぎると集落の間を通る。南東側の住宅地は中山道が通っているが、昔からの集落ではなく造成された住宅地と思われる。その住宅地の中ほどでR142のバイパスとの交差点があるが、道なりに直進してバイパスへ進んでしまうとR20岡谷下諏訪バイパスとの湖北トンネル南交差点までしかR142に指定されておらず再び現道に戻る事はできない。よって国道トレースであれば左折して諏訪方面に進むしかない。なお、R20の岡谷下諏訪バイパスも全線開通に至っておらず国道トレースにおいては走行ルートから外さなければならない。

154.長野r199交差点 155.正面のカーブ部分は御柱祭の木落し坂 156.バイパスの湖北トンネルの北側坑口の傍を通過
 現道に進んですぐに長野r199との交差点を通過する。r199のヘアピンカーブとR142の間の斜面は御柱祭の木落しが行われる場所である。落合橋と長坂大橋を相次いで渡り、バイパスとの連絡道路との交差点を通過する。

157.下諏訪町の中心部に向かって下る 158.諏訪大社下社春宮の傍で左カーブ 159.歩道に桜並木
 長坂橋で砥川を渡ってからは左岸を走る。諏訪大社の下社春宮の東で左カーブを曲がるが、南側が開けており下諏訪町の市街地や諏訪湖を見渡せる。市街地までまだ高低差があるため下り勾配が続く。

160.中山道(湯田坂)との交差点を道なりに左折 161.諏訪大社下社秋宮の西で右カーブ 162.甲州街道との交差点を右折
 湯田坂と衣紋坂という町道との交差点は左折である。案内標識は設置されていないが、道なりに進むだけである。なお、湯田坂は中山道でもある。諏訪大社下社秋宮の手前で甲州街道が接続している右カーブを曲がる。直進のインターロッキング舗装の道路が甲州街道である。さらにそのすぐ先の甲州街道との交差点は一旦停止してから右折である。案内標識が設置されていないので注意を要する。ここを左折すると諏訪大社下社秋宮に行く事ができる。

163.諏訪大社下社秋宮の門前からは下り勾配 164.R20大社通り交差点
 諏訪大社下社秋宮の門前の交差点からは直線道路を下り、約300m先でR20との大社通り交差点に至る。この交差点がR142の終点である。R20が屈曲している交差点で南と西がR20である。甲府方面に諏訪IC、松本方面に岡谷ICが案内されているが、前者は約9.6kmで後者は5.0kmと2倍近く異なる。なお、諏訪大社は初詣で賑わうため、1月上旬の国道トレースは避けた方が良いだろう。