国道439号
part8

R381田野々交差点〜R56右山交差点
四万十町→四万十市

354.轟崎橋 355.「四万十市37km 坂折30km 住次郎17km」 356.早くも幅員減少の警告
 R381田野々交差点を右折するとすぐに轟崎橋で四万十川を渡る。狭いながらも歩道が設置されており走りにくさは微塵も感じない。橋を渡り終えるとやや急な左カーブを曲がる。案内標識に住次郎まで17kmとなっているが、住次郎は杓子峠区間の四万十市側の最初の集落である。左カーブの先には幅員減少を警告する標識が立てられており、早くも酷道区間が始まる。

357.町道との交差点から狭くなる 358.傾いたおにぎり 359.轍苔が濃い
 町道との交差点の奥で一気に道幅が狭くなる。田野々交差点からは僅か400mしか進んでいない。酷道区間が始まりという事で異常気象時通行規制区間の起点でもある。R439の他の異常気象時通行規制区間と同じ時間雨量50mm超、連続雨量200mm超で通行止になる。また、大型車は通行不可だという事を警告する標識も立てられている。2007年には存在しなかった標識なので、大型車が通行して脱輪なり事故なりを起こしたのかもしれない。道幅が狭くなって以降は沿線に集落は存在しないが、交差している町道沿いにはいくつかの集落が存在している。
 酷道区間が始まると1.0車線幅が基本となり、しばらく葛龍川に沿って走る。川から離れてからも勾配は緩やかなだが、ヘアピンカーブがある。それ以外に急カーブは少ないが小刻みなカーブが連続しており見通しが悪い。

360.日当たりが悪く路面が湿っている 361.直撃したら即死コースの落石が転がっている 362.路外へ逸脱しても杉の木に引っかかりそう
 等高線に沿ってカーブの多い狭路をひたすら走る。勾配が緩やかと言っても徐々に標高が上がっている。しかし沿線の風景には変化が乏しく雄大な景色とは無縁である。杓子峠の特徴として日当たりが悪い事が挙げられ、濃い轍苔があったり晴れているにも関わらず路面が湿っぽかったりする。この日は数時間前に通り雨があったようで特に湿っぽかった。

363.離合できない場所が多い 364.杓子峠の手前で左カーブ 365.四万十市に入る
 視界が開けないままの狭路を走っていると作業道が接続している左カーブを曲がると杓子峠を越えて四万十市に入り、作業道が接続している右カーブを曲がる。峠は切通しとなっており眺望が利かないどころか鬱蒼とした雰囲気が漂っている。ちなみに田野々交差点から峠までの距離は約6.9kmで、出くわした車両はゼロであった。

366.四万十市側も1.0車線幅狭路 367.ガードレールの設置率は低い 368.轍苔も濃い
 杓子峠を越えても勾配が下りになるだけでその他の状況は変わらない。道幅は1.0車線と狭くガードレールの設置率も低い。等高線に沿っているため勾配は緩やかだが、小刻みなカーブが連続しており見通しは非常に悪い。峠の南側なので日当たりが良くなってもおかしくないのだが、北側と同じくらい日が当たらない。そのため轍苔も濃いものが見られる。

369.四万十市側にも傾いたおにぎりがある 370.酷道では珍しい(?)竹林区間 371.離合できない区間が多い
 カーブが多く見通しが悪い1.0車線狭路をひたすら走る。交通量は少ないが2台の対向車に遭遇した。1台目は離合スペースがあったため難なくすれ違えたが、2台目は100m程の後退を強いられた。万が一大型車が進入して対向車が現れたらどうしようもない状態になる事は必至である。

372.蕨谷川に近くなると景色が開ける 373.住次郎集落の最奥に行く市道と交差 374.町道交差点以降も狭路が続く
 標高200mくらいまで下がると景色が開ける。3,40m下には蕨谷川が流れており、近くに数軒の家屋が見える。程なくしてその川近くの家屋に向かう市道との交差点を通過する。杓子峠から来れば道なりに走るだけなので迷う事はないが、逆方向であればY字路をどちらに進むか即断できないかもしれない。右側が国道で、一応は手作りと思われる標識が設置されている。市道との交差点を過ぎてからも1.0車線狭路が続いているが、景色は開けており見通しはずいぶんマシになっている。

375.酷道区間が終わる 376.異常気象時通行規制も終わる 377.高知r367交差点と住次郎トンネル
 左の急カーブを曲がるとセンターラインが現れる。緩やかな下り勾配の2車線道路を少し走ると異常気象時通行規制の終点を通過する。住次郎川の左岸を快走していると高知r367交差点を通過して直後に出合橋を渡り住次郎トンネルをくぐる。r367交差点には旧道も交差しており、閉鎖されていないが管理もされていないようでかなり荒れている。にもかかわらずおにぎりが残っていた。

378.大用トンネル 379.大用集落の中心街は旧道沿いにある 380.高知r336交差点
 住次郎トンネルを出てからは後川の右岸を走る。整備された2車線道路が続いており、旧道と思われる道路との交差点がいくつかある。大用トンネルを出ると勾配を下りながら左にカーブして大用集落を通過する。集落の中心部は旧道沿いにある。分断区間のある高知r336交差点を通過し、すぐ南でこれまた分断区間のある高知r380交差点を通過する。後者は案内標識もソトバも設置されておらず県道が交差しているようには見えない。

381.法面復旧工事のため片側交互通行規制中 382.入川谷集落 383.沢垂トンネル
 後川に沿って緩やかな勾配とカーブの2車線快走路を走っていると、入川谷集落の手前で法面崩落復旧工事のため片側交互通行規制が敷かれていた。住次郎集落以南は2車線快走路だが、災害発生率は高く復旧工事している事も多い。長閑な風景の入川谷集落を通り過ぎて後川沿いを走っていると新伊才原橋で後川を渡り沢垂トンネルをくぐる。旧道沿線に沢垂集落があるため、国道の指定は外れているが生活道路として残っている。

384.「四万十市役所8km」 385.高知r337交差点 386.高知r332交差点
 牛竹橋を渡って後川の左岸に移り、2車線快走路を淡々と南下する。谷が開けた所で高知r337との交差点を通過するが、鋭角な交差形状を見る限り、r337の一部は国道の旧道と思われる。アップダウンとカーブが連続している所で高知r332交差点を左にカーブしながら通過する。

387.ふるさと農道との交差点 388.後川の堤防の外側を走る 389.高知r333交差点
 ふるさと農道との交差点を通過して後川沿いを走り、川から離れると周囲の家屋が増え始める。安並運動公園の出入口に当たる高知r333との交差点を通過する。r333は交差点の直後にY字路を右に進むが、左の市道の方が走りやすい道路である。

390.後川の北詰は1.8車線幅 391.R441交差点 392.四万十市街地を走る
 高知r333交差点を過ぎてすぐにセンターラインがなくなり1.8車線幅と狭くなり、短い勾配を上って後川橋を渡る。橋上は消えかけたセンターラインの2車線道路で、歩道は下流側に隣接して別の橋が架けられている。
 後川橋の南詰はR441交差点となっており、それを過ぎると勾配を下って四万十市の市街地に入る。案内標識やソトバに現れていないものの道路時刻表ではR439との交差点から2km程伸びている事から終点はこの交差点ではなくR439と同じ右山交差点と思われる。四万十市街地は家屋が密集しているうえに歩道がないため山岳酷道とは別の意味で走りにくさを感じる。

393.高知r346交差点を左折 394.R56の旧道? 395.高知r333交差点を右折
 ほぼ真南に向かって伸びている直線道路で市街地を走っていると高知r346交差点に突き当たる。交差点の北西に四万十市の市役所があり、四万十市(旧中村市)の中心部と言える場所である。r346交差点からは狭いながらも歩道付きの2車線道路となり、交通量も多くなる。約250m走り高知r333交差点を右折する。高知r346とr333、佐岡橋以東の市道はそのルートからしてR56の旧道と思われる。もしそうであればr346交差点が制定当時のR439(とR441)の終点だったのかもしれない。

396.土佐くろしお鉄道・宿毛線 397.中村駅前を通過 398.R56・R441右山交差点
 高知r333交差点を右折すると左に大きくカーブして土佐くろしお鉄道宿毛線のガードをくぐる。ガード以降は直線道路を南東の方角に走る。土佐くろしお鉄道に沿っており、中村駅の前を通過した先でR56・R441右山交差点に至る。案内標識ではT字路に突き当たるかのうよな表記だが、交差点の奥には2車線の市道が交差しており、ごく普通の十字形状の交差点である。

 起点の徳島本町交差点から右山交差点までの距離は約335kmで、走行時間は9時間に及ぶ(ともに実測値)。40分の通行止時間を含んでいるがほとんど休憩なしに走った結果である。のんびり走ったり寄り道をすれば日の出と同時に出発しても日没までに完走できない可能性がある。