国道425号
part5

R168ワラビ尾交差点〜牛廻越
十津川村

194.ワラビ尾交差点から100mは2車線 195.奈良r735交差点と新西川トンネル 196.「この区間 転落事故多発 気をつけて 通行して下さい」
 R168ワラビ尾交差点を右折して単独区間になって右ヘアピンカーブを曲がり終えた所でセンターラインがなくなる。交差点からの距離は僅か100m程度である。西川沿いを走っているとセンターラインが復活して奈良r735交差点と新西川トンネルを通過する。r735も奈良・和歌山県境を引牛越という峠で越えており、十津川〜龍神間の往来はR425よりも利用者が多いようである。ただし、谷筋を通る狭路であり決して快適に走れる道路状況ではない。r735の200m弱はR425の旧道であり、村道に降格した西川隧道は現在でも通行可能である。
 新西川トンネルを出た直後に昴の湯というホテルを通過して右ヘアピンカーブを曲がる。このヘアピンカーブからが本格的な酷道区間が始まる。十津川・龍神間の改良促進を願う看板の他にドライバーに転落事故が多いと警告している赤色の看板が設置されている。

197.山間部の狭路を走る 198.片谷橋の西詰は左へカーブ 199.串崎集落への村道との交差点
 センターラインがなくなってからは1.0〜1.5〜1.8車線と道幅が頻繁に変化する。片谷橋を渡った直後に突き当たるが、R425は左方向へと進む。右折は片谷集落だが、家屋は数軒のみである。かつてはさらに奥に孫入峰という集落もあったようだが、既に廃村になっているようである。右のヘアピンカーブを曲がると道路拡幅用地に見える細長い空き地が確認できるが、川で大規模な工事が行われていた事から氾濫した河川の復旧工事かもしれない。空き地(?)の端で串崎集落に至る村道との交差点を通過する。

200.椎平集落 201.「田辺71km 龍神45km」 202.殿原集落
 西川の左岸を走っていると次の椎平集落を通り抜ける。松柱集落に至る村道との交差点があり、行止まりまでの間に僅かばかりの家屋が建っている。椎平集落を過ぎてからも家屋が点在する川沿いの狭路を走る。これまで通過した三重・奈良県境区間と下北山・十津川村境区間とは異なり、無人地帯ではない事が牛廻越区間の特徴である。

203.重里集落 204.田良原橋の東詰は右方向へ進む 205.久保谷橋
 重里集落には西川第一中学校があったが2017年に閉校したようである。しかし学校ありの警戒標識は残っている。対岸にも集落が存在しており、田良原橋が架かっている。R425はその東詰を道なりに右にカーブして通過する。重里集落を過ぎて少し走ると久保谷橋を渡る。上流側には砂防ダムが造られているが、崩落以前は橋は架かっていなかった。

206.永井集落 207.玉谷橋 208.断崖路になる
 永井集落と玉垣内集落の間で玉谷橋を渡るが、橋とその前後だけ2車線分の幅があり橋上には歩道も設置されている。玉谷橋を渡り終えると1.0車線幅と狭くなり断崖を走るが、その崖の上にも集落が存在している。

209.小原永井林道との交差点を左に進む 210.天神橋の西詰は左折 211.左に進んで宮の平橋を渡る
 小原永井林道との交差点を左へ進んで天神橋を渡り、西詰の突き当りを左へと進む。林道との交差点には案内標識があるがおにぎりが表記されていない。林道を横切る形で溝があるので何となく左が国道だと分かるだろう。西詰で交差している道路は奥の家屋に向かう私道のような道路でありコンクリート舗装なので誤って進入する可能性は低いだろう。
 狭い駐車スペースのある公衆トイレを過ぎてすぐに村道とのY字路を通過するが、今度も左に進んで宮の平橋を渡る。案内標識は設置されていないが、おにぎりの下に龍神村を示す矢印のある補助標識が付けられている。

212.拡幅工事が始まっていた 213.西中橋の北詰は道なりに右へ進む 214.大谷橋
 西中集落の手前では拡幅工事が始まっていたが、その距離は短くR425の酷道レベルには全く影響しない。西中集落に入ってすぐに西中橋の北詰を通るが、ここは道なりに右へ進んで橋を渡らない。集落内を右にカーブしており、かつては人道用の吊り橋が架かっていたが、撤去されたようで痕跡は確認できなかった。
 1.0車線幅の大谷橋を渡るが、手前に「この橋は、熊野古道ではありません」という注意看板が立っている。実はワラビ尾交差点付近(新西川トンネル旧道に繋がる歩行者用の柳本橋)から熊野古道の小辺路と重なっており、それが大谷橋の東で分岐しているのである。四国のお遍路ほどではないが世界遺産に登録されて知名度も上がっているのでR425を歩いている人がいないとも限らない。

215.大谷橋以降は集落の間が長くなる 216.光野垣内集落 217.お地蔵さんと無人販売所(?)
 熊野古道から逸れたからではなかろうが、大谷橋以降は道路状況が悪くなる。勾配やカーブの多さは変わらないが、道幅が狭い割合が増え、ガードレールの設置率も低くなる。このような道路状況の変化がみられるもののこれより奥にもまだ集落は存在している。廃屋(倉庫?)の脇に対岸に渡る歩行者用の吊り橋が架かっているが、その先の津越集落は既に定住者はなく廃村となっている。

218.杉林を通り抜ける 219.小山手集落 220.1.0車線区間の割合が増える
 1.0車線幅の割合が増えて対向車に出くわすと一気に難易度が上がる道路状況になる。小山手集落を通過するが、集落の規模は小さいもののヘリポートが設置されている。これまでの集落はある程度の数の家屋が集まっていたが、小山手集落は家屋が点在している。

221.小山手公民館の敷地に公衆トイレあり 222.小山手隧道 223.片川林道との交差点は道なりに左へ進む
 栃尾集落にある小山手公民館の敷地には公衆トイレが設置されている。公民館にしては敷地が広く広場もある事から元々は学校だった場所と思われる。栃尾集落を過ぎるとしばらくは無人地帯を走る。家屋と土木会社(?)の事務所兼資材置き場の直後に素掘りの小山手隧道をくぐる。10m程度と非常に短いトンネルだが、龍神側がカーブで見通しが悪い。トンネルを過ぎて少し走ると片川林道が接続している左カーブを曲がって片川に架かる橋を渡る。ウオッちずでは林道を北上した先に片川と下番という集落が確認できるが、おそらくどちらも廃村と思われる。

224.小坪瀬集落 225.小坪瀬農道との交差点は左へ進む 226.1.0車線幅の断崖路
 蛇行する西川に沿ったカーブの多い狭路を走っていると小坪瀬集落を通過する。「学童注意」と路面にペイントされているが、学童がいるはずの小学校は既になくなっている。沿線の家屋が途切れた後に小坪瀬農道とのY字路を左へ進む。右の上り勾配の道路が農道であり、この先にも家屋が数軒ある。さらに奥にあった上番集落は廃村である。
 小坪瀬集落を過ぎてからは無人地帯を走る。カーブが多く見通しが悪いのはこれまでと変わらないが、道幅は1.0車線がほとんどである。この奥にも集落が存在しており、対向車が全くいないとは限らない。

227.崩落の復旧痕が見られる 228.仮設橋ではない 229.林道(?)との交差点
 源流に近い西川に沿った狭路をひたすら走る。道幅は1.0〜1.5車線と狭く離合できない場所が多い。新しい舗装や法面保護工が確認できるが、おそらく工事の際は時間帯別通行止規制が敷かれていると思われる。西川に注ぐ沢をいくつか渡りながら狭路を走っていると林道(作業道?)との交差点を通過する。山深い場所の行き止まりの林道との交差点にもかかわらずミラーが設置されているので需要のある林道なのかもしれない。

230.落石防止柵が追加されている 231.則本谷集落への村道との交差点 232.迫西川の公衆トイレ
 則本谷集落への村道(林道?)との交差点を通過してヘアピンカーブを曲がって西川から離れる。ヘアピンカーブの先には公衆トイレが設置されており、周辺に家屋のない場所にも関わらず水洗式で手入れも行き届いていた。

233.路盤が下がっていたのが補修されていた 234.迫西川集落 235.日当たりの悪い区間が増える
 公衆トイレを過ぎてしばらく走ると迫西川集落を通り抜ける。これまでの沿線の集落は狭いながらも平らな場所があったが、この集落はまさに斜面にあるため道路の左右の家屋で1階部分の高さが異なる。迫西川集落を過ぎると道路状況は変わらないが、北向きの斜面のため日当たりが悪いようで路面の苔が目立つようになる。

236.ヘアピンカーブの外側に道路情報の電光掲示板がある 237.右折すると迫西川小学校跡に行ける 238.「R425 1021」
 小さな道路情報の電光掲示板が設置されているカーブを曲がるが、カーブの外側に設置されており位置も低いため、特に尾鷲側から来た場合は分かりにくい。十津川村側で最後の集落の湯之野集落を通過するが、家屋は数軒程度で状態を見るに定住者はいないかもしれない。この集落から山道を下ると湯之野橋を渡って迫西川集落と小坪瀬集落の間(湯之野橋バス停の脇)のR425に行く事ができたが、湯之野橋は撤去されたようである。遠回りになる車道(R425)よりも短絡した山道が通学路として利用されていたらしい。
 右カーブを曲がり終えると右側に道路が伸びている。700mほど先に迫西川小学校があったが、2000年に休校、そして2017年に廃校となっている。利用されなくなってから20年以上経過しているが、航空写真を見る限りは建物は原型を留めており手入れされていると思われる。

239.勾配は緩やか 240.ガードレールの設置率が低くなる 241.奈良県側、和歌山県側どちらにも当てはまる
 湯之野集落以降は県境まで集落のない無人の地を走る。勾配は緩やかなものの小刻みなカーブが多い。ガードレールの設置率は低いが樹木が生い茂っているため断崖の恐怖感は薄い。県境の手前の右カーブ部分には有名な赤い看板が設置されている。道路に対して平行に立てられているが、カーブなので和歌山県から来る人の目に留まりやすい。

242.和歌山県田辺市に入る 243.十津川方向を撮影 244.五條と新宮のみで十津川市街は案内されていない
 尾根の奈良県側を通る名称不明の林道が交差している地点が県境、牛廻越である。ワラビ尾交差点からの距離は約29kmでその大半が酷道区間だが、これまでの2ヶ所の酷道区間とは異なり、沿線に集落が存在している点が異なる。この先、和歌山県側も酷道区間が続いており、案内標識の龍神までの19kmに近い距離の酷道区間をまだ走らなければならない。三大酷道のひとつに数えられるだえあって、酷道区間のひとつひとつが長い。

国道425号 part6