国道422号
part6

三重r53交差点〜R42東長島北交差点
大台町…紀北町

289.桧原橋 290.「行き止まり 291.雨量通行規制区間は継続
 三重r53交差点を左折した直後に1.5車線幅の桧原橋を渡って宮川の右岸で町道との交差点を通過して上り勾配の右カーブを曲がる。桧原谷川沿いになる辺りで「行き止まり」という非常にシンプルな看板が設置されている。まだ、R166との大谷橋交差点付近から始まった雨量通行規制区間はまだ続いている。

292.端点に向かう狭路 293.拡幅工事ではなく河川に関する工事のよう 294.三軒屋集落
 分断区間の端点に近付いているせいもあって道路状況はこれまでよりも酷くなる。1.0〜1.5車線幅とかなり狭くガードレールが設置されていない箇所も多い。川が埋め立てられているように見える場所があったが、道路工事ではなく河川工事のようである。三軒屋という実質的に大台町側の最後の集落は1.0車線幅と狭く、対向車に遭遇しても離合できない場所が多い。

295.桧原谷川沿いの狭路が続く 296.公園(?)の東屋の前を通る 297.野又越林道との交差点を左折
 三軒屋集落を過ぎても狭路が続いている。カーブは多いものの緩やかなものばかりで勾配はほとんどない。消えかけているとは言えセンターライン付きの2車線道路で広場のような場所の前を通る。東屋の前から緩やかな上り勾配となり、その頂点で野又越林道との交差点を左折する。行止り地点に近い場所とあって案内標識どころかソトバも設置されていない。

298.野又橋 299.養魚場が最後の建物 300.桧原谷川沿いの1.0車線幅狭路
 野又橋を渡った直後に右側に家屋が建っているのが人の住む建物としては最後のものである。荒れ果ててはいないものの定住者がいない可能性が高い。野又峠を越える登山道はこの家屋の近くから南に延びている。池ノ谷に沿った1.0車線狭路を少し走ると養魚場の前を通るが、これも営業しているか不明である。その後も1.0車線幅の狭路が続いており、徐々に池ノ谷との高低差が生じてくる。

301.法面が崩れかけている 302.路肩の欠損箇所あり 303.崩落復旧箇所のスペースに車を停める
 完全に1.0車線幅しかなく離合できるようなスペースもないが、行止りに向かう区間のため対向車に遭遇する可能性は極めて低いと思われる。路肩が欠損している箇所があるが9年前にはなかった。欠損部の直後から舗装が少しきれいになるが、おそらく2011年の9月の台風20号によって被災したのを復旧したらしく、法面にもその痕跡が見られる。崩落箇所の川寄りに車数台が停められる空地がある。前回同様、ここに車を停めて以南は徒歩にて探索する事にする。

304.大量の落ち葉が堆積した舗装路 305.粗いコンクリート舗装路 306.勾配がかなりきつい
 崩落復旧箇所が終わると同時に堆積物が多くなるが、轍部分にはアスファルトが見えており普通車でも通行できなくはない。舗装がコンクリートに変わるが、凹凸が多く走りやすいとは言い難い。2014年の前回よりも枝などの比較的大きな物が堆積しておらず轍もはっきりしている。

307.砂防ダムの手前で未舗装路になる 308.石が大きいうえに流水溝がある 309.砂防ダム以降はかなりの急勾配
 前方に砂防ダムが見えてくるとコンクリート舗装もなくなって未舗装路になる。欄干のない橋を渡って砂防ダムの前を左にカーブする。石が大きく粗いため乗用車では走行できない可能性が高い。オフロード四駆であれば走行できなくはないだろうが、流水溝が深い所もあるので一筋縄ではいかないかもしれない。コンクリート舗装が復活してもひび割れが多いうえに勾配がかなり急である。

310.落葉だけでなく落石も多い 311.道路の中央に流水溝あり 312.前回(2014年)よりも路面はきれいになっている
 勾配が幾分か落ち着いた所でコンクリートが比較的きれいになるが、落石が多く快適に走れるとは言い難い。池ノ谷沿いになる辺りで未舗装路となるが、道路の中央部分に流水溝があるためオフロード四駆であっても神経をすり減らしながらの走行となる可能性が高い。杉林の中の1.0車線幅区間は、9年前は一面落葉に覆われていたが、轍が見える程度にまで回復(?)している。

313.池ノ谷に架かる橋の手前に池坂峠への登山道が接続 314.くまもり 315.モリアオガエルの繁殖地
 歩き始めてから約1.0kmで池ノ谷を渡る。橋の手前に池坂峠への登山道が分岐しているが、ウォっちずでは橋の150mほど手前に点線が描かれている。橋の奥には水源の森である事をアピールする看板とモリアオガエルの繁殖地である事を示す看板が設置されている。上流側は池があり繁殖地もそこだと思われる。なお、産卵期は6月中旬〜下旬頃で、水の中ではなく木の葉に散乱するらしい。

316.鳥居の前は少し広くなっている 317.池の中州に小さな祠がある 318.作業小屋がある
 橋を渡った先は少し広くなっており、池の畔の鳥居の先には祠のある中州に渡る橋が架かっている。手すりが細い鉄筋で渡るのに不安を覚える見た目だが、手すりも橋そのものもしっかりしておりほとんど揺れる事もない。2014年に来た際は鳥居の前に伐採された木が侵入者を阻むように置かれていたがそれもなくなっていた。作業小屋らしき建物も倒壊する事なく残っている。鳥居と小屋の間のぬかるみには多くのタイヤ痕が確認できたのでここまで進入する車両もいるようだ。

319.池の畔を進む 320.流水溝が横切っている 321.以前は全面が苔に覆われていた場所
 作業小屋を過ぎると1.0車線幅に戻って池の畔を進む。池の北端辺りで流水溝が横切っているが、これも路上河川の一種と言えるのだろうか。降雨時以外は水が流れていないと思われるが、落差があるため乗用車での通行は難しい。さらに進むと緩やかな上り勾配となる。路面は苔に覆われ路肩はシダ系の植物が繁茂していた9年前に比べると多少のぬかるみがある程度でオフロード四駆であれば走れそうである。また、池以降の区間にあった倒木や落石は撤去されている。

322.コーンが倒れていた 323.池坂峠に至る登山道(?)との交差点 324.路盤がなくなる
 上り勾配が終わって平坦になると道幅が若干広くなる。池坂峠に至る登山道(?)との交差点を通過する。南に1.5車線幅の道路が伸びているが橋が架かっておらず河原を歩くことになる。
 登山道との交差点のすぐ先で杉の木が途切れて視界が開ける。ここで道路そのものがなくなっている事が分かる。河原部分との落差は50cm程度あるため、車両で乗り越える事は不可能と思われる。以前あった倒木や落石が除去されており、乗用車は無理でもオフロード四駆であればここまでは来れそうだが、これより先はさすがに走行不能であろう。なお、“オフロード四駆であれば”という言葉を真に受けて実際に走行して車両に損傷を受けても筆者は一切の責任を負わない。さらに付け加えるとこの場所はソフトバンク、auはもちろんドコモですらも圏外である。

325.おそらく国道だった場所 326.倒木のせいで歩くのですら困難 327.標識(看板?)が埋もれている
 侵食されて河原になった所から左に進むとちょうど1.0車線分の幅で木々が並んでおり、おそらくそこが道路だった場所と思われる。伐採された木や枝、大きな石が散乱しており歩くのですら困難であり、河原の方が歩きやすいくらいである。川寄りに看板らしきものがあったが、8割が埋まっていたため内容まで確認できなかった。とは言えただの河原に看板を設置する事はないだろうから、かつては道路だったという証左ではなかろうか。

328.河原の方が歩きやすい 329.ウォっちずでの端点
 倒木だらけの道路だった場所を進んでいるとウォっちずで端点と示された場所に到達する。が、道路そのものがなくなっているためはっきりと端点と分かる状態ではない。台風で被災する前に訪問していないため当時の状況がどんなものだったか分からないが、少なくとも何となく道路の端である事は認識できたのではと思う。

 車両を置いて徒歩で進んだ距離は約1.6kmで25分ほど掛かっている。ただし、これは写真撮影の時間を含んでいる。復路は写真を撮らず歩いたため20分弱であった。R422で3ヶ所目の分断区間の端点の訪問が終わり、次は最後の紀北町側の端点に向かう。まず三重r31交差点まで戻り、そこからr31でR42まで進んで大宮大台ICからE42紀勢道に入り、2つ先の紀伊長島ICで降りてR422を進むのが現実的な最短ルートである。その距離は60km超で1時間15分ほど掛かる。三重r53から三重r603に進むルートだと56km程度と若干短くなるが、大台町と紀北町の境の水呑峠が頻繁に通行止になるため迂回路としては利用しづらい。


330.紀北町側端点 331.楠木橋 332.楠木橋からは上り勾配
 紀北町側の端点は大野内川に架かる楠木橋の西詰である。カーブミラーの辺りに野又峠に至る点線道路が接続しているが、雑草に覆われており道があるようには見えない。楠木橋を渡って右直角カーブを曲がるとやや急な勾配を上る。

333.十字路を右折 334.平坦な直線道路を走る 335.町道との交差点
 勾配を上り切った所で町道との十字路となるが、R422は右折である。案内標識は設置されていないが、既に端点に向かうため通っている場所なので迷う事はないだろう。十字路からは1.5車線幅と狭いが見通しの良い直線道路を走る。鍛冶屋又谷沿いを少し走ると町道との交差点を通過する。2023年4月9日に松阪市側端点以南を走行した際は舗装工事のため通行止規制が敷かれており、交差している町道が迂回路に指定されていた。

336.河合橋 337.集落内の道幅も変わらない 338.野又越林道との交差点
 川合橋を渡った後に数軒の家屋のみの集落を通っていると左カーブを曲がる。カーブの南側に野又越林道が交差している。大台町側の端点の近くでも交差していた野又越林道はこの交差点が起点である。1991年から工事が始まったが、30年以上が経過した2023年の時点でも全線開通に至っていない。どうやら予算を必要とするトンネルや橋梁部分が残っているようである。

339.工事通行止区間は2.0車線幅 340.拡幅工事も行われていた 341.杉林の中の1.0車線幅狭路
 2ヶ月前に工事通行止だった区間に入ると道幅が広くなるが、センターラインは描かれていない。新しい舗装の場所の隣には工事が終わっていない箇所もあった。その直後の町道の此ヶ野大橋の南詰を通過する。この町道は前述の工事通行止の迂回路である。町道との交差点からは再び道幅が狭くなり杉林の中を走る。

342.十須集落 343.三ッ谷口1号橋 344.家屋のない区間は拡幅されている
 杉林区間が終わって十須集落に入っても道幅は広くならない。緩やかな勾配を下りながらS字状のカーブを曲がると1.8車線幅程度にまで広くなる。前回の2014年10月11日に走行した際はちょうど拡幅工事が行われていたところであった。光雲寺付近からは1.0車線幅に戻ってしまう。

345.亀遊橋 346.沿線に家屋がなくても狭いままの区間も残っている 347.センターライン付きの2車線道路になる
 十須集落を通り抜けて亀遊橋を渡ると水田の間を通る。沿線に家屋のない区間ではあるが拡幅は行われていない。三ッ谷林道との交差点を左にカーブしながら通過して少し走るとセンターライン付きの2車線道路になる。

348.橋の前後にやや急な勾配あり 349.三重r751交差点 350.旧道との交差点
 2車線道路になってから和合橋と宮前橋を渡るが、その前後は短いながらやや急な勾配となっている。宮前橋を渡り終えた先で三重r751との交差点を通過する。ここからはr751が重複しているが串刺しヘキサといった重複区間を示す物は存在しない。赤羽公園の近くで旧道らしき町道との交差点を通過する。

351.集落の外側を快走 352.赤羽川の右岸を走る 353.川沿い区間にも未改良箇所あり
 中桐集落を通り抜けている旧道とは異なり現在の国道は集落の外側を通っており走りやすい道路状況である。旧道と合流してからもセンターライン付きの2車線道路が続いているが、車線幅が若干狭いため走りやすいとは言い難い。前山集落を過ぎると普通の2車線道路に戻って赤羽川に沿って走る。程なくしてセンターラインがなくなり道幅も1.5車線程度にまで狭くなる。おそらく通学路になっていると思われ、山側の路側帯は緑色に塗られている。外側線の上にラバーポールが設置されている箇所もある。

354.下地集落 355.志子集落 356.改良済み区間と未改良区間が混在
 下地集落を通り抜けてやや急な左カーブを曲がって松原橋を渡る。志子集落ではセンターラインがなくなるが、300m弱で2車線道路に戻る。舗装がまだ新しく拡幅されてさほど年月が経過していないものと思われる。

357.市街地に近付いても未改良区間がある 358.角田橋 359.E42紀勢道・紀伊長島IC
 志子橋からはセンターラインのない1.8車線幅道路になる。角田橋を渡るとセンターライン付きの2車線道路になり、旧道との交差点を左にカーブしながら通過する。旧道との交差点の先でE42紀勢道の紀伊長島ICを通過する。伊勢方面、尾鷲方面ともに紀勢道だが、前者が有料道路なのに対して後者は無料で通行できる。また、側道の青信号はそれぞれ別のタイミングである事はこの形状の交差点によくある事だが、R422も青信号のタイミングが対向車と異なる。そのため対向車を気にせずに右折する事ができる。

360.紀伊長島町の中心部に向かって下る 361.旧道との交差点 362.R42・三重r751東長島南交差点
 紀伊長島ICからは緩やかな勾配を下り、平坦になった所で旧道との交差点を通過する。紀北町の中心部に向かって走っているとR42・三重r751東長島南交差点に至る。この交差点がR422の終点である。r751は交差点から南東に延びてJR紀勢本線の紀伊長島駅に至る。

 今回は通行可能区間を3回に分けて走行したが、一気に走行する場合はは8時間近くかかってしまう。国道を走行している時間は4時間弱なので、それに倍する時間が迂回に必要という事になる。なお、2ヶ所の分断区間(庄司峠、野又峠)には登山道以外は通じておらず徒歩でしか越える事はできない。野又峠に関しては県営林道野又越線が建設されているものの全線開通には至っていない。仮に開通したとしても国道に指定される可能性は低く、通行できる期間の方が短い開かずの林道となる可能性も秘めている。