国道371号
part6

田辺市(旧大塔村)側端点〜R42高富交差点
田辺市→古座川町→串本町

256.日本谷橋 257.路面には落ち葉が散乱している 258.落石もある
 R371は点線区間として南に延びているが、車道は本山谷平井林道として続いている。林道と言ってもこれまでの国道の道路状況と大差がなく、1.0〜1.5車線幅の狭い道路である。もっとも、道幅そのものは1.5車線幅ある場所でも落ち葉が堆積しているため実質的には1.0車線幅と言っても差し支えない。前ノ川に沿っている区間は釣客が訪れるようで、走行した日は僅か1台とは言えそれらしき駐車車両があった。

259.轍苔が濃くなっていく 260.交通量は皆無 261.落ち葉のせいで道幅が狭くなっている
 前ノ川を離れると上り勾配となる。道幅も落ち葉の堆積具合にも変化がなく所々に落石のある林道を走る。ガードレールが設置されていない区間もあるが断崖を走っている訳ではないので転落の恐怖はあまり感じない。

262.市町境で通行止 263.河内長野方面を振り返る
 R371の端点から約5.6kmで市町境に到着するが、走行した日(2020年5月24日)は古座川町側が通行止めのためA型バリケードによって封鎖されていた。落ち葉の堆積量が通行止が始まってからの期間が長期に渡る事を示唆している。


264.古座川町側の通行止め区間(の少し手前) 265.土砂が流出した痕だろうか 266.工事の資材置き場兼駐車場所を通過
 河内長野市から田辺市大塔までを走行した日から4ヵ月半後の2020年10月3日に通行止の本山谷平井林道の古座川町側の起点区間まで行こうとしたが、その手前で工事関係者がいたため、工事現場どころか規制の起点を見る事なくUターンする羽目になってしまった。国道の分岐から約1.5km入った場所である。
 通行止の林道を通り抜けてきたと想定して走行を再開する。通行止とは言え工事関係者は通るため車が通れる程度には整備されている。しかし落石もしくは流出してきた岩もあり、決して楽に走れるような道路状況ではない。工事の資材や関係車両の置き場になっている広場を通り過ぎると下り勾配となる。

267.林道から国道に復帰 268.河内長野方面を振り返る 269.下流側に謎の吊橋あり
 平井川に架かる名称不明の橋を渡った先でR371に突き当たる。案内標識が設置されていないが、左右どちらもR371であり、右折方向は約3.0km先に古座川町側の端点がある。橋から河内長野方面を振り返ると通行止め看板が立っており通行止箇所まで2kmある事が分かる。また、下流側には釣橋が架けられているが、対岸は樹木により何も見えない。おそらくかつては集落が存在していたのだろう。


270.端点方向は通行止 271.反対方向の案内標識は林道が消されている 272.国道トレースを再開
 林道との交差点から端点方向は通行止規制が敷かれており、車両で進入できないようにカラーコーンが2個置かれていた。通行止め看板は2枚設置されており、そのうちのひとつには「北大研究林 森林入口ゲート先」と書かれていた。研究林の出入口と思われる場所まで約1.2kmと端点までの半分近くまでは通行できる事が予測されるが、カラーコーンを除けてまで進入する気にはならなかった。よって、国道トレースは本山谷平井林道との交差点から再開とする。
 交差点の案内標識を見ると端点から来た場合のものは本山谷平井林道が玉の川林道となっており大塔という地名も確認できる。一方で逆方向のものには林道そのものが消されている。ここに来るのは工事関係者か北海道大学の関係者の他は国道マニアくらいなもので、迷い込むような人はほとんどいないから案内標識の多少の不備は問題にならないのだろう。

273.道幅は1.0車線幅 274.路盤崩落の危機 275.歩道の凹凸が多い
 林道との交差点からは1.0車線幅の狭路が続いており離合できるスペースも限られている。通行止規制が敷かれており通り抜けできないため対向車に遭遇する可能性は低いが、釣客や工事関係者の車両が通らないとも限らない。道幅が狭いだけでなく路面の状態も悪く凹凸が多い。

276.大原平集落 277.北を向いているおにぎりがまだ見つからない 278.法面改良ヶ所の前に水たまりあり
 約2.1km走ると最初の集落である大原平集落を通り抜ける。集落内も道幅は1.0車線と非常に狭い。集落の南端で平井川の対岸に渡る町道との交差点を通過する。対岸にも集落が存在しており、国道沿線の集落よりも家屋の数が多い。町道との交差点からも狭路が続いているが、集落以前よりも道路状況は多少マシになる。とは言え凹凸は存在しており、かなり大きな水たまりも見られた。

279.下地平集落 280.和郷橋 281.平井川の左岸を走る
 下地平集落の南端で左急カーブを曲がって和郷橋を渡って右の急カーブを曲がる。和郷橋からは平井川の左岸を走っているが、相変わらず道幅は狭く酷道の雰囲気が濃い。勾配はほどんどないものの小刻みなカーブが多く見通しは悪い。

282.舗装とガードレールが新しくなっている 283.凹部に赤マーキングが施されている 284.平井川橋の東詰を通過
 平井川の沿った狭路を淡々と走る。集落以北の区間と比べて舗装が剥がれた場所はいくつも見られるが、赤色のマーキングがされているものもあり、そのうち補修されるのだろう。マーキングされていない箇所もあるし補修しても次の穴があくので全てがきれいな舗装となる事はなさそうである。対岸の平井川集落に渡る平井橋の東詰を通過する。床盤がグレーチングの橋で軽自動車1台分の幅はあるものの車両は通行止になっている。

285.和歌山r38交差点を左折 286.和歌山r38交差点以降は少し広くなる 287.七川貯水池沿いを走る
 林道との交差点から約8.7kmで和歌山r38との交差点に突き当たり、左折して古座・串本方面に進む。r38交差点からは道幅が広くなるもののセンターラインはなく1.8〜2.0車線幅と言ったところである。道幅以上に良くなったのは路面の状態で、凹凸がほとんどなくなり格段に走りやすくなる。

288.おおじゃの森の駐車場を通過 289.和歌山r229交差点 290.地下集落
 公衆トイレのあるおおじゃの森の駐車場を通り過ぎて今津橋を渡った先で和歌山r229交差点を通過する。今津橋からはセンターライン付きの2車線道路となるが、僅か400m程度で1.5車線幅狭路に戻り地下集落を通り抜ける。

291.2車線区間もある 292.道路改良のための片側交互通行規制 293.川寄りに道路用地を造成中
 地下集落を過ぎると七川貯水池から少し離れた場所を走る。カーブの多い1.5車線幅狭路を走っているとセンターライン付きの2車線道路になるが、七川ダムに至る道路との交差点付近から片側交互通行規制が敷かれていた。規制区間内は1.5車線幅と狭く川寄りに道路用地を造成して拡幅する工事が行われていた。

294.改良済み区間 295.工事箇所に鉄板が敷かれている 296.次々に規制区間が現れる
 片側交互通行規制区間が終わるとセンターライン付きの2車線道路になるが、すぐに次の規制区間が現れる。ここも拡幅工事が行われていた。さらに進むと比較的新しい舗装の2車線道路を走り、3ヶ所目の規制区間に入る。

297.松の前集落 298.松の前集落以南は2車線道路 299.和歌山r39交差点
 松の前集落内において拡幅工事が行われており、その一部が片側交互通行規制の対象となっていた。工事区間に含まれながら片側交互通行規制が敷かれていない箇所もあるので通行時は要注意である。松の前集落を過ぎると2車線道路で古座川沿いを快走する。対岸の家屋は少ないが和歌山r224が通っている。三尾川橋の東詰で和歌山r39交差点を通過する。

300.田野々橋 301.まだ狭路区間は残っている 302.下蔵土集落
 田野々集落を通り抜けた後に田野々橋と深ノ平橋を相次いで通過し、旧道と合流した直後から1.8車線幅と狭くなってしまう。古座川に沿って大きく左にカーブして下蔵土集落に入るが、集落内でセンターライン付きの2車線道路になる。

303.蔵土集落からは快走路 304.一枚岩トンネル 305.道の駅「一枚岩」
 走りやすい2車線道路を走っていると右にカーブしている蔵土橋を渡って一枚岩トンネルに入る。橋の手前とトンネルの東側坑口付近に接続している道路が旧道である。一枚岩トンネルを出て少し走ると道の駅「一枚岩」を通過する。道の駅の対岸にあるのが名称の由来となった古座川の一枚岩である。

306.立合トンネル 307.和歌山r38交差点 308.比較的最近拡幅されたと思われる
 道の駅を通り過ぎた後に旧道との交差点を通過して相瀬トンネルと立合トンネルをくぐって一雨橋を渡る。立合トンネルと一雨橋の間に交差点があるが、交差しているのは旧道である。古座川の右岸の2車線快走路を走っていると和歌山r38交差点を通過する。七川貯水池からここまでの約14.4kmはr38が重複している。r38交差点からは古座川を離れて支流の鶴川の流域を南に向かう。

309.拡幅工事中 310.町境に向かって勾配を上る 311.複数のヘアピンカーブあり
 鶴川集落を通り過ぎて沿線の家屋がなくなると勾配が急になる。拡幅工事のための片側交互通行規制区間を過ぎてからは1.8〜2.0車線幅道路を走る。勾配がややきつくいくつかのヘアピンカーブで標高を上げていく。

312.串本町に入る 313.安全速度は30km/h 314.姫山集落
 名もなき峠を越えて串本町に入る。町境付近はセンターラインが引かれていないが、すぐに2車線道路になる。やや急な勾配でカーブの多い2車線道路を下る。急なカーブが増えてきた後に姫山集落を通過する。

315.勾配が緩やかになる 316.建設中のE42紀勢道の橋脚が見える 317.R42高富交差点
 緩やかな左カーブを曲がってJR紀勢本線と並走した後に右カーブを曲がって山の神跨線橋で線路の上を通過する。その後は勾配は緩やかになるがカーブは多いままである。蛇行する高富川を何度か渡りながら南下しているとE42紀勢道の橋脚の間を通過する。2020年10月現在、紀勢道のすさみ南IC〜那智勝浦ICの区間は供用されていない。
 紀勢道の橋脚付近を過ぎて少し走るとR42高富交差点に突き当たる。この交差点がR371の終点であり、国道同士の交差点としては近畿地方で最も南に位置している。紀伊半島を縦断するR371だが、総延長は200km程度とかなり長く、分断区間もあるため走破には非常に時間を要する国道である。