国道317号
part4

広島r81交差点(垂水港)〜R2尾道大橋入口交差点
尾道市

144.広島r81交差点が端点 145.海岸線沿いを走る 146.多々羅大橋の歩行者・自転車道と交差
 広島県尾道市瀬戸田町垂水の垂水港がR317生口島南側の端点だが、正確には港から少し離れた広島r81交差点である。南にR317、北にr81、東に市道が交差しているT字形状の交差点で案内標識は設置されていないが、おにぎりとヘキサが向かい合って立っているので端点である事が分かる。
 端点からすぐに垂水港を通過するが、ここも定期便が廃止されており港としては使用されてない模様。しかしサンセットビーチという名称が示す通り、夕日がきれいに見える場所のようなので、晴れた日の夕方に通過すれば人が多いかもしれない。垂水港からは海岸線に沿っているが、カーブは緩やかで走りやすい。公衆トイレのあるバスの待合所の隣には多々羅大橋の歩行者・自転車道との交差点がある。

147.多々羅大橋の下をくぐる 148.正面に見えるのは岩城島 149.県が変わっても道路状況は変わらない
 自転車道との交差点から海沿いを走っていると多々羅大橋の下をくぐる。対岸に見えているのは大三島である。多々羅大橋からは進行方角が東となり、正面には岩城島が見える。岩城島は愛媛県の島だが今治市ではなく上島町に属している。

150.西瀬戸道・生口島南IC 151.宮原港を通過 152.「因島10km」
 端点から約5.5kmで西瀬戸道の生口島南ICを通過する。前述の通り、今治IC方面としか接続していないハーフインターチェンジである。生口島南ICからも概ね海沿いの2車線道路が続いている。海沿いとは言うものの海が直接見える場所は多くない。生口島を縦断している広島r372との御寺交差点を通過してから少し走ると生口港を通過するが、この港から南の岩城島までフェリーが就航している。

153.尾道市因島原町 154.正面の造船所は岩城造船 155.因島へのフェリーの最安価格は121円!
 生口港付近からは進行方角が北になるが、道路状況や周辺の様子には特に変化はなく淡々と2車線道路を走る。西瀬戸道の生口橋が見えて来ると、生口島の北側の端点は近い。が、それ以上に近いのが次に走る因島である。

156.広島r81交差点を右折 157.謎の巨大ボーリングピン 158.港湾とボーリングピンの間が端点
 造船工場の巨大な建物の手前の信号機のない広島r81との交差点を右折しなければならない。案内標識が設置されており、行先は因島となっている。よく見るとおにぎりの下の矢印線は破線であり、これはフェリーを意味しているのだろうか。r81交差点からは消えかけのセンターラインの2車線道路となり、すぐに赤崎港に至る。ウォッちずで国道色に塗られているのは港湾施設と巨大ボーリングピンの間の直角カーブまでである。


159.赤崎港を出港 160.海上から見た生口橋 161.金山港に入港
 赤崎港〜金山港は三光汽船がフェリー便を運航しており、6:50〜19:00の間を時間帯によるがほぼ1時間に3往復と結構な数の便がある。長くても20分待てば乗れるため、西瀬戸道の生口島北IC〜因島南ICを利用せずにフェリーに乗船する事にした。港間距離は約500m、航行時間4分と非常に短い航路で、船のサイズも小さい。乗船方法も窓口に車検証を提示して車両長さを確認してもらって代金を支払うという通常のパターンと異なり、下船車両・者が全て降りてから乗船して乗員に直接代金(普通車・軽自動車で200円)を払うパターンと簡易的である。また、便数は多いものの土日祝日は運航していない。なお、西瀬戸道経由の場合の迂回距離も約4kmと他に比べて短い。


162.広島r366金山フェリー前交差点を左折 163.生口橋 164.西瀬戸道・因島南IC
 金山港に到着してフェリーから下りるとすぐに広島r366との金山フェリー前交差点に突き当たる。R317は左折して重井方面に進むがR317自体は重井地区を通っていない。海岸線沿いの2車線道路を走っていると西瀬戸道の生口橋の下を通過し、その直後に因島南ICを通過する。名称に“南”と付いている事からも想像できるが、今治IC方面としか接続していない。

165.因島南IC以降は交通量が多い 166.広島r366要橋西詰交差点を右折 167.要橋西詰交差点からは内陸に入る
 因島南ICからは交通量が増えて沿線の建物も密集している中を走っている。金山フェリー前交差点から約1.7kmで広島r366との要橋西詰交差点に至り、右折して中庄方面に進む。r366は路線名こそ西浦三田熊線となっているが、島を一周しており因島環状線と言える県道である。
 要橋西詰交差点からは海から離れて内陸に入り、因島の中央部を縦断するルートを取る。そのため上りとなるが勾配はそれほど急な訳ではない。西瀬戸道の高架をくぐると沿線の家屋が少なくなる。

168.尾道市因島中庄町 169.青影トンネル 170.青影トンネルからは下り勾配
 小刻みにカーブしている上り勾配の2車線道路を走っていると青影トンネルを通過する。トンネルには3.7mの制限高が設定されており、2車線ではあるものの車線幅が狭く大型車同士の離合は厳しい。トンネルを出ると下り勾配となるが、西側に比べて勾配はきつい。広島r120中須賀池交差点付近には急カーブもある。

171.広島r120中須賀池以降は平坦 172.広島r367因島北インター南交差点 173.広島r366交差点
 中須賀池交差点を過ぎると勾配は落ち着き、車線幅も広くなり走りやすい2車線道路になる。少しだけ大川に沿って中庄地区を通り抜ける。広島r367因島北インター南交差点を通過するが、交差点名称が示す通りr367に進むと因島北ICに行く事ができる。さらに少し走ると金山フェリー前交差点と要橋西詰交差点で交差したr366と3ヶ所目の交差点を通過する。

174.海の近くだが落石に注意を要する 175.因島大橋 176.尾道市因島大浜町
 広島r366交差点からは大川の河口を走り大楠山の裾を回り込むようにして左にカーブしていると前方に因島大橋が見える。中浜港を擁する因島大浜町集落を通り抜けているが、交通量はだいぶ少なくなっている。

177.大浜町地区の中心部以降は勾配あり 178.西瀬戸道 179.因島大橋の歩行者・自転車道との交差点
 因島大浜町の集落としての中心部を通り過ぎると上り勾配となり、西瀬戸道をくぐる辺りで下りに転ずる。下り勾配の直線道路を走っていると因島大橋の歩行者・自転車道との交差点を通過する。R317に直結しており4輪車や125cc以上の2輪車は右折すらできない。

180.因島アメニティ公園の出入口を通過 181.アメニティ公園の南側を走る 182.アメニティ公園の東の出入口との交差点が国道の端点
 勾配がなくなって平坦になるのとほぼ同時に因島アメニティ公園や因島大橋記念公園の出入口の道路との交差点を通過する。その後はアメニティ公園の南側を緩やかにカーブしながら2車線道路を走り、公園の東側の出入口の道路とr366の交差点に至る。この港でも何でもない場所にある交差点がR317の因島の北側の端点である。周囲に何もないため案内標識は設置されておらず、国道の端点を示すものは存在しない。なお、直進してr366を進むと要橋西詰交差点に至る。


183.因島大橋 184.本線料金所の脇を通過 185.向島料金所
 因島の大浜と向島の津部田とを結ぶ航路は存在しないため、必然的に西瀬戸道を利用しなければならない。最短、と言うより唯一のルートは因島北IC〜向島ICである。両インターが少し内陸にあるため、端点からインターの間を含めて約16kmと他所に比べて迂回距離が長くなる。なお、向島ICには本線料金所が近接しているが、こちらに進んでしまうと向島では下りられないので注意が必要である。本線料金所の左側を通るのが出口車線である。


186.広島r377交差点が端点 187.端点のすぐ近くにおにぎりがある 188.広島r377交差点を道なりに進む
 向島の端点は港と言えば港だが、漁港のため定期便は就航していない。因島の大浜端点と同様に端点感に欠ける状態だが、センターラインの有無が国道か県道否かの境目と思われる。端点には向島大橋バス停が近接しているが、この島名を冠した橋は西瀬戸道ではなく西隣の岩子島との間に架かる市道の橋である。
 端点からは両側に歩道のある2車線道路で海沿いを走り、新御幸橋を渡った直後の広島r377との交差点を道なりに進む。ウォッちずではr377交差点より東が国道と表記されているが、向島大橋バス停の近くにおにぎりがあるためそちらを端点としている。なお、r377は向島循環線と言って島を一周する県道である。

189.緩やかな勾配を上る 190.西瀬戸道 191.向島IC
 広島r377交差点からは海から離れて中谷川の流域を東に進む。上りではあるが勾配は非常に緩やかである。進むにつれて多少勾配がきつくなるが、それでも一般的に言えば緩やかと言える範疇である。勾配を上り切った所で西瀬戸道の向島ICを通過する。向島で唯一のインターチェンジで南北どちら側とも接続しているフルインターチェンジである。

192.尾道市向島町川尻 193.沿線の建物が多くなる 194.広島r377富浜交差点を右折
 向島ICからは緩やかな勾配を下っていく。西瀬戸道の高架をくぐってからは沿線の建物が増えて勾配もなくなって平坦になる。向島の中心部に差し掛かり、尾道学園の尾道中学校・高校の南の広島r377富浜交差点に突き当たり、右折して尾道・向東方面に進む。左折してr377を走って行くとR317向島の端点に戻る。

195.沿線には商業施設も点在 196.広島r376・r377東西橋交差点 197.広島r377二番潟交差点を左折
 富浜交差点からも沿線の建物が多い中を走っており、また交通量も島内区間においてはかなり多く流れはあまり良くない。広島r377現道との田尻交差点を通過してから程なくして広島r376・r377バイパスとの東西橋交差点を通過する。r376は向島の中央部を南北に縦断している県道で、r377に進むと尾道市本土との定期便のある港に行く事ができる。東西橋交差点から緩やかな右カーブを曲がり、緩やかな勾配を上るとr377二番潟交差点に至る。直進のr377は島の東から南にかけての海沿いを走っており、新御幸橋の南詰でR317に交差している。R317はこの二番潟交差点を左折する。

198.西瀬戸道と並走 199.短距離で2日目の西瀬戸道 200.尾道大橋
 二番潟交差点からは西瀬戸道と並走しながら尾道市本土に向かって走る。西瀬戸道の下を2回通過してから尾道大橋を渡る。R317の島間に架かる橋の中で唯一、無料で通行できる橋だが、かつては有料道路で無料開放されたのは2013年4月1日と比較的最近の事である。東側に新尾道大橋が隣接しているがこちらは西瀬戸道の橋梁である。

201.西瀬戸尾道IC方面は自専道 202.西瀬戸道の高架下を並走
 尾道大橋の本土側ではR2現道とJR山陽本線をオーバーパスしているが、特にそれらが下を通っている事は明示されていない。左にカーブして西瀬戸道の下をくぐって先で本線と側道とに別れるが、本線はそのまま西瀬戸道の尾道大橋ICとなりR2尾道バイパスとの西瀬戸尾道ICに行ってしまう。R317トレースであれば左の側道に進む必要がある。
 側道に進んでからは2車線道路を大きく右にカーブして進行方角を南に転じ、西瀬戸道の高架の下を走る。その後左にカーブして西瀬戸道から離れてから、次に右に大きくカーブしてJR山陽本線と並走しながら西の方角に進む。

203.福山方面と三原方面が分岐 204.JR山陽本線 205.R2尾道大橋入口交差点(福山方面)
 R2や山陽本線に比べて高い位置を走っていると福山方面と三原方面とに分岐する。三原方面はそのまま直進で福山方面は側道として左に分岐する形である。ガードレールで完全に両方向の車線が分離されてから左の急カーブを曲がり、山陽本線のガードのすぐ先で終点のR2尾道大橋入口交差点に突き当たる。

 以上が、サイクリングコースとしても名高いしまなみ海道と呼ばれているR317の現道のレポートである。多くの島々を結んでいるという特徴故に、端点(港)が多く、道路状況の割に走行には時間を要する。また、各港間を西瀬戸道を利用する事になるが、割引なしの普通車料金で2,970円も必要である。