国道309号
part5

行者還トンネル〜R169池原交差点
上北山村→下北山村

191.上北山村側は下り勾配 192.アスファルトのひび割れが多い 193.落石防止策を乗り越えて崩落
 行者還トンネルは村境でもあり東側は上北山村である。トンネルを出ると右手に一ノ垰に向かう林道が交差しているが、工事のため通行止であった。左にカーブしてトンネルから離れると等高線に沿って下っていく。道幅は1.8車線と天川村側に比べると広く、落石も比べると少ない。それでも舗装の凹凸やカーブが多く一般的に言えば走りにくい山岳道路である。右ヘアピンカーブの手前には落石防止フェンスと乗り越えた崩落が発生したようで復旧工事が行われていた。

194.比較的日当たりが良い 195.法面処理されている場所が多い 196.落石防止ネットの重要性が分かる1枚
 カーブの多い1.8車線幅道路をひたすら下る。落石は少ないとは言ったが全くない訳ではなく、路上に落ちている石や落石防止ネットに貯まった土砂を見るのは1ヶ所や2ヶ所ではすまない。交通量は少ないが登山客や世界遺産巡り客の車がいないとも限らないので、基本的にはキープレフト走行が望ましいだろう。

197.行者還トンネル区間では数少ないおにぎり 198.下るにつれて日当たりの場所が多くなる 199.「橿原63km 熊野61km 国道169号5km」
 天川村側では見られなかったおにぎりだが上北山村にはいくつか立てられている。経費節約のためか1本の支柱の両面に2枚付けられているものが多い。等高線に沿っているため比較的勾配が緩やかだが同時にカーブが多くなってしまっている。とは言うものの南を向いている斜面を走っているので日当たりの良い場所が多いのも特徴である。トンネルを出て約5.1km走ると案内標識が立っているが、それによると橿原まで63km、熊野まで61km、国道169号まで5kmとなっている。熊野はR309の起点がある市だが、起点は市の中心部から見て手前にあるため61kmよりは短いと思われる。峠から標識の距離を足すと約10kmだが、それが行者還トンネル区間の上北山区間の距離である。

200.ヘアピンカーブが多い 201.凹んだガードレールは落石によるものだろうか 202.ヘアピンカーブの橋が付替えられている
 ヘアピンカーブを含む急カーブをいくつも曲がりながらひたすら下り勾配の狭路を走る。左ヘアピンカーブでナメゴ谷を渡ってからは谷の南側の斜面を走っており若干日当たりが悪くなる。道幅は1.5車線と乗用車同士の離合でも多少苦労する幅になってしまう。

203.ナメゴ谷の南側を走る 204.砂防ダムから水が流れる 205.路上河川?
 落石防止対策が取られた箇所が多く安心できると言いたいところだが、小さな崩落や落石は日常の風景と化している。災害復旧かただの改良かはわからないが、きれいなアスファルトが敷かれた箇所のある一方で部分補修のせいで凹凸が酷くなっている箇所もある。

206.離合できない1.0車線幅区間あり 207.おにぎり下の番号は13 208.上北山村側の閉鎖ゲート
 ヘアピンカーブを連続で通過して標高を600m程にまで下げるとナメゴ谷との高低差もだいぶ小さくなるが、川面は確認できる程ではない。日当たりが悪くなっているうえに樹木が押し茂っている場所は道路中央部に苔が生えている場所もある。ナメゴ谷の右岸を走っていると閉鎖ゲートを通過し、その直後に水太和佐又林道との交差点を道なりに右へ進む。トンネルを出てからゲートまでの距離は約9.4kmである。

209.林道交差点以降の酷な道路 210.大規模な法面処理箇所でも道幅が狭いのが特徴 211.天ヶ瀬集落
 閉鎖ゲートを通り過ぎた後は2車線快走路でした、という事はなく1.0〜1.5車線の狭路が続いている。路面状況も悪くガードレールが凸凹である事から落石も多いと思われる。林道交差点から程なくして山側の少し高い場所に家屋がある。さらに進むと倉庫らしき建物もある。倉庫はともかく家屋は窓が割れており定住者がいない可能性もある。

212.旧道との交差点 213.最後の最後まで狭い 214.R169交差点を右折
 その後も1.5車線狭路を走っていると旧道との交差点を通過する。左折して1.0車線幅の旧道を走れば沿線に数軒の家屋が建っているが、これらも屋根や壁が崩れているものもあり定住者はいない可能性の方が高い。そのまま道幅が広くなる事もなくR169との交差点に突き当たる。信号機はなくR169から見れば国道が交差しているとは思えないくらい地味な交差点である。R309はこの交差点を右折してR169と重複しながら新宮・熊野方面へ進む。奈良r21交差点からの距離は約26kmである。

215.天ヶ瀬バス停付近に公衆トイレあり 216.西原集落 217.西原橋と西原トンネル
 R169交差点を右折して緩やかな左カーブを曲がった所で天ヶ瀬バス停があるが、その脇に公衆トイレが設置されている。バス停のすぐ傍に公衆電話があるが、白倉トンネルにあった標識の24km先の電話はこれを指していると思われる。R169重複区間になってからは勾配とカーブが緩やかな2車線快走路を走る。やや急なカーブのある西原集落を通過すると西原橋を渡って西原トンネルをくぐり、直後には下田橋を渡って下田トンネルをくぐる。北山側に沿って集落を通り抜けている道路が旧道であろう。

218.大栃橋 219.右の上る道路は河合峠旧道 220.河合トンネル
 下田トンネル以降は集落のない状態となり、引き続き北山川沿いを快走する。河合峠の旧道との交差点を通過した後で河合トンネルをくぐる。旧道は沿線に何もないが峠付近に携帯電話の電波鉄塔があるため閉鎖されていない。ただし、管理もされていないようで4輪車での通行は不可能な状態になっていてもおかしくない。

221.ロックシェッドから片側交互通行規制 222.災害復旧工事中に落石が発生した? 223.一部上北山小中学校の敷地を通る
 河合トンネルをでて少し走るとロックシェッド、次いで小谷トンネルを通過するが、トンネルの南側の上北山小中学校の前で災害復旧工事をしている関係でロックシェッドの手前から片側交互通行規制が敷かれていた。トンネルを出ると法面工事のためH型鋼による壁が造られていたが、そのうちの数本が傾いていた。察するにH型鋼を打ってから落石が発生したのだろう。元々の2車線が完全に通れなくなってしまったため、休憩駐車スペースや上北山小中学校の敷地の一部が仮道路に設定されていた。

224.道の駅「吉野路上北山」 225.北山川沿いを走る 226.奈良r226河合自治会館前交差点
 工事現場以降は緩やかな勾配とカーブの2車線快走路となっており、センターラインがオレンジ色の実線になった所で道の駅「吉野路上北山」を通過する。道の駅がある事からも想像できるが上北山村の役場も近くにあり、村の中心部と言える場所である。北山川に隣接しているせいで西側にしか家屋がなく、集落の規模としては小さい。奈良r226河合自治会館前交差点を通過すると集落が途切れる。

227.オソゴエトンネルも片側交互通行規制中 228.規制理由は法面工事 229.「新宮69km 熊野45km 下北山19km」
 上北山村の中心部である河合集落を通り過ぎると北山川に忠実に沿っており急カーブが多い。オソゴエトンネルという謎の名称のトンネルの南でも法面工事が行われたいたためトンネルを含めて片側交互通行規制が敷かれていた。このように比較的整備された100番台国道(との重複区間)だが、落石防止もしくは災害復旧工事でどこかしら交互通行規制が敷かれている事が多い。工事がなければ多少カーブはきついものの勾配は緩やかなので快走路と言える。

230.村道の白川大橋の北詰を通過 231.白川橋 232.白川橋以降は勾配が少しだけ急になる
 村道と思われる白川大橋の北詰を通過してすぐに白川橋を渡る。2つの橋の名称だけ見ると村道の方が立派な橋に思えなくもないが、白川大橋は1.5車線の狭い橋で白川橋は2車線である。白川橋を渡り切ると左の直角カーブを通過し、以降は勾配を上り白川トンネルをくぐる。トンネルの東と白川大橋の南詰に集落があるが、整然と並んだ家屋から察するにダム建設に伴って移転した集落だろうか。

233.戸賀トンネル 234.戸賀トンネルからは下り勾配 235.距離は短いがセンターラインのない区間がる
 戸賀トンネルを通過してから程なくして下り勾配に転じ、深瀬トンネルをくぐる。深瀬トンネルの手前に中央橋というバス停があるが周囲に人家は見当たらない。池原貯水池に沿って走っていると村営の斎場(?)を通過するが、その先には距離は短いがセンターラインのない区間がある。とは言え2.0車線程度の幅はあるので大型トラックやダンプ同士でもない限りは離合に困る事はないだろう。

236.池原貯水池に舟を昇降させる店がある 237.下北山村に入る 238.前鬼橋
 池原貯水池はバス釣りのメッカとして有名なようで道路沿いには湖面に舟を昇降させる設備を備えたボート屋がいくつかある。右カーブを曲がって掘割の間を走っていると村境を通過して下北山村に入り、すぐ先で池原貯水池(前鬼川)に架かる前鬼橋を渡る。川(橋)が村境の方がしっくりくる気がするが、ダムができる前の地形であれば自然と思えるような村境だったのかもしれない。

239.前鬼橋以降は急カーブが多い 240.トリワ谷橋 241.ダム湖畔の2車線道路が続く
 下北山村に入ってからも池原貯水池沿いの2車線道路という点に変化はないが、急なカーブが多くなっている。鋼鉄製のロックシェッドを通過してからは急カーブが連続しており、前に大型ダンプやバスがいれば低速走行を強いられてしまう。また対向車としてそれらが現れた場合は曲線半径の小さいカーブでは車体の一部がセンターラインをはみ出して走行している事もあるので要注意である。

242.音枝トンネル 243.R169・R425池原交差点
 右にカーブしながら音枝トンネルに入り、出た所でR169・R425池原交差点を通過する。トンネルの坑口に近接している交差点を道なりに右方向に走るのがR169とR309である。この池原交差点から南はR169・R309・R425の3国道重複区間である。ちなみに、池原貯水池を形成している池原ダムの天端はR425に指定されている。

国道309号 part6