国道297号
part3

R128浜行川交差点〜R128北条交差点
勝浦市→鴨川市→南房総市→館山市

103.おせんころがしトンネル 104.境川トンネル 105.内浦トンネル
 浜行川交差点からもR128との重複区間が続いているが、バイパスと現道の並走区間ではなくなる。前述の行川アイランドのために設置された行川アイランド駅の傍を通る。行川アイランドが閉園された後も駅は残されており利用可能である。
 行川アイランド駅のすぐ先でおせんころがしトンネルをくぐる。この珍奇な名称はトンネル南側の海岸にあるおせんころがしに由来しているが、それ自体の由来は諸説あるようである。かつての交通の難所もおせんころがしトンネルをは始めとして、大沢橋、境川トンネル、内浦トンネルで容易に抜けられる。ただし、歩道はないに等しく徒歩や自転車では少々怖い思いをするかもしれない。内浦トンネルの東寄りに市境があり、東坑口の手前に境標識が設置されている。

106.千葉r82岩嵩山入口交差点 107.にちれんトンネル 108.千葉r82現道との日蓮交差点
 内浦トンネルを出て緩やかな下り勾配の2車線道路を左にカーブした先で千葉r82岩嵩山入口交差点を通過する。案内標識に大多喜が表記されており、松野交差点までの区間がショートカット路として機能している。
 岩嵩山入口交差点の直後ににちれんトンネルをくぐり、出た所で千葉r82の現道との日蓮交差点を通過する。ウォっちずでは2024年3月時点も県道扱いしているが、岩嵩山入口交差点に接続しているバイパスが供用された後に降格している可能性もある。トンネルや交差点の名称にある“日蓮”は日蓮宗(法華宗)の宗祖のあの日蓮である。r82を少し入った所に日蓮寺、そして生誕の地には誕生寺がある。

109.千葉r285内浦交差点 110.内浦橋 111.太平洋を見ながら快走
 千葉r285内浦交差点を通過して内浦湾に沿って左カーブを曲がり、途中で内浦橋を渡る。安房小湊駅の南西で再びr285との県民の森入口交差点を通過する。r285に指定されているのは県民の森の南までだが、分断県道ではなく内浦山公園線という路線名が示す通り、国道と県民の森を繋ぐ県道である。
 県民の森入口交差点の直後に新実入トンネルをくぐる。供用されたのは2019年10月25日と比較的新しいトンネルで、実入トンネルも通行可能である。なお、実入トンネルの歩行者・自転車用トンネルの側壁には魚の絵が描かれており、水族館トンネルをして知られている。

112.R128天津バイパスとのランプを側道に進む 113.バイパスの天津高架橋の手前を左にカーブ 114.天津漁港付近から狭くなる
 リゾートホテルの前で右の急カーブを曲がった後に天津バイパスと現道が分岐するランプがある。2024年3月現在、興津バイパスと同様にウォっちずでは旧道も現役扱いとしているため、左の側道から現道へと進む。なお、案内標識には天津市街の現道におにぎりは表記されていない。
 バイパスを挟んで片側1車線の道路を走っているとバイパスの天津高架橋の手前で左カーブを曲がり、その後に反対側車線と合流して対面2車線道路に戻って宮前橋を渡る。歩道のない2車線道路を走っていると天津漁港辺りから車線幅が狭くなる。乗用車であっても走りにくく感じる車線幅で、大型トラックであればセンターラインをはみ出さなければ通行できないと思われる。

115.制限速度は30km/h 116.千葉r81天津交差点 117.天津橋
 勾配はなく平坦なものの小刻みなカーブが多く見通しが悪く、また沿線に家屋が建ち並んでいるため走りにくく感じる。千葉r81天津交差点を通過して左カーブを曲がって天津橋を渡る。r81を北上すると安房天津駅があるが、停車場線ではなくR465との重複区間を経て市原市牛久でR409に交差している(その100m弱東にR297とR409の米沢交差点がある)。

118.鴨川市浜荻 119.太平洋沿いを快走 120.長閑な風景の中に高層のリゾートマンションが建っている
 天津橋以降も狭苦しい2車線道路が続くが、車線幅は若干広くなり沿線の家屋が疎らになる。浜荻漁港付近からは太平洋沿いとなり、車線幅も普通に戻って走りやすくなる。鴨川市の中心部に近付いているせいか、周辺には複数のリゾートマンションらしき高層建築が確認できる。

121.千葉r181東町交差点を左折 122.側道の出口を左折 123.坂下高架橋の歩道部と車道部の間を通る
 現道に分岐してから約4.2kmで千葉r181東町交差点に至る。ここを左折してR128天津バイパスに合流するのだが、手前の側道へ左折し、出口をさらに左折して館山方面に進む。
 バイパスに隔てられた片側1車線道路を走って坂下高架橋の歩道部と車道部の間を通る。交差点では左折できないため必ず側道を通る必要がある。右折方向に千葉と木更津が案内されているため天津バイパスに入ると思うかもしれないが、勝浦方面とは接続していない。千葉・木更津方面へは市道を走行した後に千葉r24を北上して向かう。

124.バイパス合流直前に転回路あり 125.鴨川シーワールドを通過 126.千葉r247広場交差点
 天津バイパスに合流する直前にUターンできる転回路が設置されており、東町交差点への側道のみならずバイパスへも進む事ができる。ランプ形状からして本線から側道への右折(転回)ができなさそうだが禁止はされていないようである。
 バイパス合流後は平坦な直線道路を走る。両側とも防砂林があるため景色はほとんど見えないが、海沿いを走っており、鴨川シーワールドという施設もある。前述の行川アイランドの閉園の要因のひとつとされている。鴨川市の中心部の手前で海岸線から離れて千葉r247広場交差点を通過する。

127.鴨川跨線橋 128.千葉r34横渚交差点 129.鴨川市貝渚
 広場交差点の直後に待崎橋を渡り、右にカーブしながら勾配を上って鴨川跨線橋を通過する。下を通っているのはJR外房線である。跨線橋からの勾配を下りながら左にカーブした先で千葉r24横渚交差点を通過する。右折すると鴨川市役所、左折すると安房鴨川駅に行く事ができるが、後者は県道ではなく市道である。少し走ると千葉r34横渚交差点を通過して横渚橋を渡る。沿線には商業施設が多く、海水浴シーズン等は渋滞する事も多い。

130.嶺岡トンネル 131.千葉r89曽呂十字路交差点 132.新波太橋
 直線道路を上った後に嶺岡トンネルをくぐる。制限高を示す標識の一部が劣化して見え難くなっているが、4.5mと特別低い訳ではないのでさほど問題にならないのかもしれない。嶺岡トンネルを出た直後に千葉r89曽呂十字路交差点を通過するとJR内房線に沿って左にカーブする。これまで並走していたJR外房線は安房鴨川駅を境に内房線に替わっている。

133.波太跨線橋 134.太海トンネル 135.「外房黒潮ライン」
 JR内房線の太海駅の西を通過するが、国道側に出入口は設置されておらず出入りできない。太海駅の南で波太跨線橋を通過して太海トンネルをくぐる。トンネルを出た直後に市道とのランプがあるが、この市道はR297(実質R128)の旧道である。約300m先で千葉r247に接続しており、広場交差点までのr247が旧道に当たる。
 旧道と合流した後に緩やかに下って太平洋沿いを走る。JRは外房線から内房線に替わったが、国道には「外房黒潮ライン」という名称が付けられている。これは地理的な内房と外房の境が館山市の洲崎であるためで、東京湾と太平洋の境でもある。

136.「高波注意」 137.房州大橋 138.太夫崎隧道
 天面集落は海岸線に沿っており標高も低いため高波に注意するようにとの標識が設置されている。房州大橋を通るが、下にあるのは河川ではなく海である。その隣のJR内房線の山生橋梁は100年前の1924年(大正13年)に造られたものである。房州大橋を渡り終えると太夫崎隧道をくぐる。東側坑口の手前に架かっている太夫崎橋は旧道と思われる。

139.道の駅「鴨川オーシャンパーク」 140.鴨川市東江見 141.洲貝川橋
 太夫崎隧道を出てすぐに道の駅「鴨川オーシャンパーク」を通過する。この道の駅も行川アイランドが衰退した要因のひとつと言われている。江見駅の南を通っており、リゾートマンションらしき建物もいくつか確認できる。一部は国道の旧道と思われる千葉r272は停車場線だが、接続しているのは千葉r89であり国道と駅を結ぶ停車場線ではない。洲貝川橋を渡ってからは海岸線から離れるものの概ね海沿いと言える場所である。

142.南房総市に入る 143.おにぎりはR128のみ 144.平坦な快走路
 市境を越えて南房総市(旧和田町)に入ってからもほぼ平坦かつ直線的な2車線道路が続く。左(南)側は太平洋が広がっているが、防砂林で視界が遮られるせいで海は見えない。

145.道の駅「和田浦WA・O!」 146.和田漁港付近に急カーブあり 147.千葉r296和田漁港入口交差点
 南房総市に入ってから約2.0kmで道の駅「和田浦WA・O!」を通過する。JR内房線の和田浦駅と隣接しているものの駅の出入口は北側にしかなく、鉄道駅と道の駅を行き来するのは不便である。
 和田漁港付近では急なカーブが多く、また家屋密集地を通っているためやや走りにくさを感じる。和田漁港を含む集落の西端で千葉r296和田漁港入口交差点を通過する。案内標識には左折方向の和田漁港しか案内されていないが、r296は鋭角に右折する方向であり案内標識にはヘキサどころか矢印線すら表記されていない。

148.和田漁港入口交差点以降は砂浜沿いを走る 149.左前方は千葉r403の和田サーフ橋 150.旭橋
 和田漁港入口交差点からは海とJR内房線の間を走る。勾配もカーブもほとんどなく見通しの良い2車線道路を快走できる。緩やかなS字状のカーブを曲がって旭橋を渡る。橋の前後に千葉r403が交差しているが、和田サーフ橋を含む方はバイパスと思われる。もっともr403は和田白浜館山自転車道線であり車両での通行はできない。

151.千葉r297フラワーライン入口交差点 152.歩道がなく狭苦しい 153.戸前跨線橋
 家屋が建ち並ぶ間を歩道のない2車線道路で走っていると千葉r186下三原交差点を通過し、里見橋の西詰で千葉r297フラワーライン入口交差点を通過する。r297は交差点の名称が示す通りフラワーラインの入口であり、野島崎を含む房総半島の南端部の入口でもある。
 フラワーライン入口交差点からは海岸線を離れて内陸部へと進む。センターライン付きの2車線道路が続くものの歩道は設置されておらず狭苦しさを感じる。南三原駅付近からは歩道が設置されており車線幅に余裕も出てくる。戸前跨線橋でJR内房線の上を通過し、緩やかなアップダウンのある2車線道路を快走する。

154.R128・R410安馬谷交差点を直進 155.R128・R297・R410重複区間 156.R128・R410加茂交差点を直進
 フラワーライン入口交差点から約3.0kmでR128・R410安馬谷交差点を直進して久留里・館山方面に進む。安馬谷交差点以西はR128・R297・R410の3国道重複区間となるが、僅か500m強で加茂交差点を通過してR128・R297の2国道重複区間に戻る。

157.「外房黒潮ライン」 158.加茂坂集落 159.館山市に入る
 加茂交差点からも勾配もカーブもほとんどない2車線道路が続いている。交通量は多少増えているものの流れは良く走りやすい。緩やかな上り勾配が始まり、緩やかなカーブをいくつか曲がった後に名もなき峠を越えると館山市に入る。

160.館山市大井 161.千葉r187稲交差点 162.E14富津館山道の富浦ICまで10km
 館山市に入ってすぐに下り勾配が終わってほぼ平坦な状態になる。カーブはあるものの緩やかなため走りやすい道路状況と言える。JR内房線の九重駅の北を通り過ぎて右カーブの先で千葉r187稲交差点を通過する。右折して安房グリーンラインという広域農道に入ってすぐの所の立地している道の駅「グリーンファーム館山」は走行した日の1ヶ月前の2024年2月16日に開業したばかりの新しい道の駅である。
 稲交差点からはしばらく離れていたJR内房線と並走しながら平坦な2車線道路を走る。交通量は増えているが渋滞が発生する程ではない。道の駅ができた事から行楽シーズンの交通量がさらに増える可能性がある。

163.千葉r88安房地域医療センター交差点 164.急カーブの途中に交差点あり 165.館山市国分
 千葉r88安房地域医療センター交差点を通過した後に左の直角に近い急カーブを曲がる。カーブの途中に抜け道として使用されている市道が交差しており、市道から国道に入るもしくは鴨川方面から市道へ右折する車両がかなり多いにもかかわらず信号機も右折車線も設置されていない。狭いながらも歩道のある2車線道路を走っていると沿線の商業施設が増え始める。

166.R127・R128・R410南総文化ホール前交差点を直進 167.南総文化ホール前交差点以西も走行を続ける 168.南町交差点
 館山市の中心部の南東でR127・R128・R410南総文化ホール前交差点に至る。この交差点はR127とR410の起点で、前者が北の千葉・木更津方面に、後者が南の白浜方面に延びている。R128はさらに西に延びておりR297も重複していると判断して直進する。
 南総文化ホール前交差点を過ぎて少し走ると緩やかな右カーブを曲がり、官庁通りと呼ばれる市道との交差点を通過する。名称のとおり、北に進むと館山市役所や千葉県の安房合同庁舎といった自治体関係の建物が多い。

169.建物密集地を走る 170.R128・R410・千葉r302北条交差点
 2車線道路が続いているが、歩道がなく建物が密集しているため走りにくさを感じる。南総文化ホール前交差点から約1.0kmでR128・R410・千葉r302北条交差点に至る。この交差点がおそらくR128とR297の終点である。館山駅方面のr302は館山バイパスが供用される以前はR127だったため案内標識のおにぎりがヘキサに変えられた跡が確認できる。また、白浜・洲崎方面のR410は現道であるものの、約1.0km南の千葉r250・r257下町交差点までの区間しか国道として指定されておらず、以南の区間は市道に降格している。