国道265号
part5

R219鶴瀬交差点〜宮崎r144交差点
西米良村→小林市

227.未改良である事をアピール 228.鶴瀬交差点からしばらくは快走路 229.下板谷集落
 R219鶴瀬交差点の直後にこの先の道路状況が未改良である旨を記した標識が立てられているが、経年劣化により文字が剥がれて見えなくなっているため、車を走らせながら内容を理解するのは難しい。その内容とは裏腹に鶴瀬谷川に沿った2車線道路が続いている。カーブは多いが勾配はほとんどなく概ね走りやすい道路状況である。下板谷集落ではセンターラインがなくなるが1.8車線程度の道幅があるので走りにくい訳ではない。

230.上板谷集落 231.工事予告看板 232.鶴瀬谷川沿いを走る
 左ヘアピンカーブを曲がった後に鶴瀬谷川を渡って左岸に移り、程なくして上板谷集落を通過する。この集落が西米良村側の実質的な最後の集落である。集落内に17km先の工事に関する予告看板が設置されており、それによると防災工事のため8〜17時の間で時間帯通行止規制となる。1時間45分〜2時間の通行止と15分の通行可を繰り返す規制で、よくある1時間サイクルとは異なっている。なお、夜間と日曜日は開放されており、期間は2018年12月2日までのようである。
 上板谷集落を通り過ぎてからもセンターライン付きの2車線道路が続いている。集落のメイン部分は過ぎているがそれより奥にもまだ家屋は存在している。ただし、定住されているかどうかは不明である。

233.鶴瀬谷川を渡るヘアピンカーブで道幅が狭くなる 234.荒れた路面の山岳狭路 235.竹林を通る
 源流に近い鶴瀬谷川をヘアピンカーブで渡るが、その手前でセンターラインがなくなり、カーブからは道幅が狭くなり勾配がきつくなる。舗装状態は悪く、カーブが多くて見通しが悪い。さらには日当たりは悪く道路中央には轍苔も見られるなど一気に酷道らしい風景になる。椎葉村から西米良村にかけての区間も酷道だったが、酷道レベルはこちらが上である。

236.法面が崩落しかけている(過去に崩落したか) 237.カーブが多い 238.杉林が酷道らしさを演出
 山岳部を走っているため崩れやすい地質のようで崩落しかけている法面も見られた。道幅が1.0〜1.5車線幅程度と狭く、またカーブも多いので大型車両での通行はかなり難しいだろう。ガードレールの設置率は高く転落の危険性は少ない。

239.アスファルトの補修痕も見られる 240.勾配、カーブともにややきつい 241.酷道区間にもおにぎりあり
 杉の木に囲まれた酷道らしい雰囲気の狭路をひたすら走らなければならない。眺望はほとんど利かず単調な景色の中を走る事になる。カーブが多く見通しが悪い状態が長いのだが、対向車が現れる事はほとんどないと思われる。

242.杉の木は木材として切られたのだろうか 243.尾股峠 244.尾股峠から北を望む
 標高が800m近くになった所で視界が開ける。木材搬出のためか伐採された場所を走っていると右カーブを曲がって尾股峠を越える。峠の手前からは西米良村の中心部方向を望む事ができる。飯干峠と同様に村境の峠ではないため峠の前後で自治体が変わる訳ではない。

245.峠の南側も狭い 246.路面状況も悪い 247.大型車では通過できなさそうなヘアピンカーブ
 峠を越えてからも1.0車線幅の狭路が続いている。荒れた路面に加えてカーブも多いが、急なカーブはさほど多くない。また、峠を越えて南側に来たものの鬱蒼として木々に覆われているせいか日当たりは良くないようで轍苔も見られる。標高700mあたりで右のヘアピンカーブを曲がるが、曲線半径が小さいためおそらく大型車両では曲がり切れないだろう。

248.路盤の崩落は鉄板で補強 249.日当たりの良くない場所が多い 250.道路上を水が流れている
 苔むした石垣らしきものがこの道路の歴史を物語っている。道路状況としては未改良と言うだけあって路盤の崩落を鉄板で補強されている。つい最近崩れたという訳でもなさそうなので長期間に渡ってこのままなのではなかろうか。尾股川の源流付近で左のヘアピンカーブで川を渡る。そのすぐ先にはさほど長い距離ではないが路上を水が流れている箇所もあった。

251.さらに狭くなる余地がある 252.路肩が崩落しかけている様子 253.尾股川を挟んでいる
 山岳狭路をただただ走っていると幅員減少の看板もあった。道幅がすでに狭いと言える状態だが、さらに狭くなる。左のヘアピンカーブを通過して少し走ると右ヘアピンカーブを曲がりながら尾股川を渡る。以降は尾股川に沿っているが、高低差があるため川の水は見えない。

254.離合できない場所も多い 255.清水橋(?) 256.苔むしたおにぎり
 尾股川の左岸の谷筋を走っているとやや道幅が広くなった後に清水橋(?)で尾股川を渡る。その後は道幅が狭くなり川沿いの狭路を走る。鬱蒼とした谷筋ではあるが、所々に日が射す場所がある。

257.尾股集落跡 258.「綾70km 須木30km」 259.センターラインはほとんど消えている
 尾股峠から約5.7km走ると消えかけているとは言えセンターライン付きの2車線道路になる。かつては尾股という名の集落があった場所だが、既に廃村となっており家屋はほとんど確認できない。川沿いに狭い平地がいくつか見られるが、そこに家屋等の建物が建っていたかもしくは田畑であったと思われる。2車線区間は意外に長く続いており、蛇行する尾股川を何度か渡りながら比較的緩やかなカーブとなっている。案内標識が設置されているもが夏という植生が旺盛な時期とあって樹木によってかなり見にくくなっていた。そこに記された内容は綾(宮崎県綾町)まで70km、須木(小林市須木)まで30kmというものである。

260.僅かに残っている建物がある 261.大きな水たまりあり 262.尾股川との高低差がほとんどなくなる
 志利那志谷に架かる橋を渡った直後でセンターラインがなくなり道幅が1.5車線にまで狭くなる。すぐ近くには家屋が建っているが、人が生活している様子は感じられない廃屋である。廃屋を過ぎると道幅がさらに狭くなり、1.0車線幅の狭路で尾股川沿いを走る。

263.橋上だけ少し広い 264.多少の落石は酷道に付き物 265.左の橋の先に尾股小中学校跡がある
 尾股川の右岸に移っても1.0車線幅の狭路が続いている。落石も所々に見られるが、通行に支障のあるものはなかった。しばらく右岸を走っていると対岸に渡る橋の傍を通過する。この橋を渡った先には尾股小中学校跡がある。1978年頃に廃校となったようだが、校舎は朽ち果てつつあるものの現存しており、国道からも視認できる。

266.轍苔が濃くなる 267.法面の流れる湧水 268.路肩が崩落してガードレールが浮いている
 尾股小中学校跡を過ぎても1.0車線幅が基本の狭路が続いている。尾股川に沿っているが、高低差が出ており川面を見る事はできない。路肩が崩れかけてガードレールの支柱が宙に浮いている箇所があったが、杭とロープがあるだけで特に通行規制は実施されていない。

269.頑張っている落石防止ネット 270.側溝がないため路上を流れざるを得ない様子 271.完全1.0車線幅区間の割合が多い
 落石防止ネットの下部に溜まる石の塊や路上を流れる水、交通量の少なさと日当たりの悪さから生じる轍苔など酷道としての雰囲気が非常に濃い。道幅は1.0車線幅区間の割合が多く、急なカーブは少ないとは言え見通しが良い状況とは言えないので対向車の存在を常に気にかけながらの神経を遣う走行となる。ちなみに、今回の走行において西米良村上板谷〜小林市の宮崎r360交差点の間の対向車は2台である。

272.小林市に入る 273.小林市側は大型車通行止 274.西米良村方向を撮影
 鶴瀬交差点から約20.0km、尾股峠から約11.4kmで西米良村と小林市の境に至る。峠でも河川でもない場所が市村境となっており、属する自治体が変わったという印象は薄い。しかし、境標識の他に簡易的なものながら通行止用のゲートが設置されている。西米良村側には同様の規制が敷かれていないが、道路状況を考えれば実質的には市村境を挟んだ酷道区間の全てが大型車通行止と考えても差し支えないだろう。また、「8m以上の車両通行止」という看板が立てられているが、これは防災工事によるものを思われる。

275.「落石に注意」 276.「40.5」 277.落ち葉が多い
 小林市に入ってからも道路状況や周辺の風景に変化はなく尾股川に沿った狭路を走る。勾配はほとんどなくカーブも緩やかなものが多い。路上に落ちている物が葉っぱが主という事もあって西米良村側よりも走りやすく感じる。あくまで、西米良村側の尾股峠を挟んだ区間に比して、という意味である。「40.5」のキロポストを通過するが、この距離は起点の本町交差点までの距離にほぼ等しい。

278.目白橋 279.落石対策工事現場を通過 280.工事完了箇所?
 小林市に入ってから700m程度走ると改良されて道幅が広くなった状況になる。多数の工事関連の看板が立てられた状態を走っていると目白橋を渡り、左カーブの先で片側交互通行規制用の信号機が現れる。西米良村上板谷集落で予告されていた防災工事の現場である。工事の内容は法面を改修して落石を防止するもののように思えた。工事現場を通り過ぎてからはセンターラインはないが2車線分の道幅が確保されている道路を走る。

281.田代八重大橋 282.宮崎r360交差点 283.センターラインはないが2車線分の幅はある
 駐車スペース(展望所?)に隣接している田代八重大橋を渡り、その西詰で宮崎r360交差点を通過する。橋の下を流れている川は綾北川であり、尾股川の本流である。また、下流側に田代八重ダムが造られており、ダム湖が形成されている。この辺りの道路が改良されているのもダム建設に伴うものだと推測される。

284.センターラインが描かれた箇所もある 285.「幅員減少」 286.ダム湖の対岸に集落(家屋)あり
 宮崎r360交差点からはダム湖の南岸を走っており、アップダウンとカーブはあるものの2車線分の道幅があるので走りやすい道路状況と言える。幅員減少の警戒標識が立てられているが、2車線から2.0車線になる程度なので乗用車であれば走りにくくなる事もない。ダム湖に架かる橋の南詰を左にカーブしながら通過する。この橋を渡った先に田代ヶ八重集落があるが、衛星写真で確認できるのは家屋と納屋みたいな建物が1軒ずつである。集落の大半はダム湖に沈んでいる。

287.蝉の谷橋 288.猿の谷橋 289.宮崎r144交差点を左折
 右にカーブした後に蝉の谷橋と猿の谷橋を相次いで渡る。曰くありげな名称の橋だが、それぞれ蝉の谷と猿谷に架かっているためその名なのだろう。その後、やや急な上り勾配を上って左にカーブした直後に宮崎r144交差点に突き当たり、左折して小林方面に進む。「小林市街」となっていないのは2006年3月20日に須木村が合併した後に変更されていないためだろう。なお、右折の多良木は熊本県多良木町を指しており、2.6km程度走れば県境に至る。

国道265号 part6