国道224号

R10中央公民館前交差点〜R220桜島口交差点
鹿児島市→垂水市

1.R10・R58中央公民館前交差点 2.鹿児島r25県文化センター前交差点 3.交差している道路が多く雑然とした雰囲気
 鹿児島県鹿児島市の鹿児島駅(JR鹿児島本線・日豊本線)と鹿児島中央駅(九州新幹線・鹿児島本線・指宿枕崎線)のほぼ中間に位置し、鹿児島市役所に近いR10・R58中央公民館前交差点がR224の終点である。中央公園に沿った僅か200m南にはR3・R10R225R226照国神社前交差点があり、鹿児島市内の道路の中心部と言える場所である。西郷隆盛の銅像もこの交差点の直近にある。
 そんな中央公民館前交差点からR224を走り始めるもR58との重複区間のためR224のおにぎりは設置されておらず案内標識にも表記されていない。約100m走ると鹿児島r25県文化センター前交差点を左にカーブしながら通過する。中央公民館、県文化センターともにR224(実質R58)の北にある。

4.朝日通り交差点 5.おにぎりはR58のみ 6.時間帯によって進入できない道路もある
 中央公民館前交差点から約300mで市道との朝日通り交差点を通過する。市道には路面電車の鹿児島市電が走っており、交差点の南に市役所・鹿児島駅方面の電停が、北に天文館・鹿児島中央駅方面の電停が置かれている。ちなみに鹿児島市電は路面電車ではあるが、交差点等を除いて芝生敷きとなっており自動車では走行できない。そのため路面電車が苦手なドライバーでもさほど気にせずに通行できるだろう。
 朝日通り交差点からも交差点の多い状況が続いている。時間帯によって一方通行となる道路もあるため、時間によって国道から右折もしくは左折できない交差点もある。写真では交通量が少ないように見えるが、これは早朝に走っているためで昼間であればもっと多くの車両が走っている。

7.鹿児島R204・r214泉町交差点 8.R58交差点(鹿児島港側端点)
 桜島(御岳)が見えてきた所で鹿児島r204・r214との泉町交差点に至る。県道との交差点なのでここが鹿児島港側の端点に見えなくもないが、ひとつ先の市道との交差点が端点である。交差点の奥にも道路が続いているが、そちらは国道には指定されていない。また、泉町交差点の案内標識にR224の海上区間を担う桜島フェリーは左折のr204と表記されているが、端点の交差点を左折しても行く事ができる。R58の種子島(西之表港)までの海上区間にもフェリーが就航しているが、桜島フェリーとは異なる場所に発着する。


9.端点の交差点を左折して北上 10.R10北鹿児島バイパスの南端の交差点を右折 11.岸壁の手前を右折
 R224の鹿児島港側端点からフェリー乗場に向かうには、交差点を左折した後に右にカーブして交差点を通過する。交差点の北西にはフェリーターミナルがあるが、車両で乗り込む場合は直進しなければならない。端点から約600m北のR10北鹿児島バイパスの南端部との交差点を右折し、岸壁の手前も右折する。

12.岸壁沿いを走る 13.車両甲板は2層構造 14.船上からフェリーターミナルを撮影
 その後は一方通行の2車線道路を岸壁に沿って走り、フェリーターミナルの西から南にかけて回り込むように進む。この2車線の道路は乗船待ち場所を兼ねているので日時や曜日によっては長い列ができている可能性もある。なお、桜島フェリーは鹿児島市が運営している公営企業で、24時間運行(1〜4便/時間)されている。そのため繁忙期を別にすればさほど混雑もなく乗る事ができると思われる。

15.船上から桜島(御岳)を撮影 16.下船待ち 17.料金所
 航路の距離は約3.5kmと短く、時間も15分程度である。可動橋を通過して右折し、R224と並走した後に右にカーブして有料道路の料金所のようなブースを通過するが、ここで運賃を支払うという珍しい形である。車両のサイズ(長さ)ごとに料金が決められているが、特に車検証の提示を求められることもなく1,150円(車長3m以上4m未満の規定料金)を支払って通過できた。軽自動車、コンパクトカー、大型乗用車…という風にある程度ざっくりとした感じで別けて徴収しているのかもしれない。
 R224の桜島港側の端点は港の出入口に当たる袴腰交差点を一旦左折して北東に向かわなければならない。袴腰交差点から約300mの位置に端点があるが、鹿児島r26と一本の道路を形成している事から非常に分かりにくい。


18.桜島港側端点 19.フェリーターミナルに近いため多くの観光客が歩いている 20.袴腰交差点を左折
 鹿児島r26の小池展望公園付近でUターンして桜島港側の端点から走行を再開する。前述の通り端点が分かりにくいが、フェリーターミナルの南と思われる。なお、桜島港のフェリーターミナルは2018年3月19日から新ターミナルビルに変わっている。
 端点から約300m走るとフェリーターミナルの車両出入口の袴腰交差点となり、左折して鹿屋・垂水方面に進む。直進の市道に進んでも海沿いを走った後にR224に合流する事ができる。展望所もあるので国道トレースでない観光であれば市道を走るのも一興である。

21.道の駅「桜島」 22.「鹿屋45km 垂水21km」 23.「溶岩道路」
 袴腰交差点からは上り勾配の直線道路を走り、その途中で道の駅「桜島」を通過する。案内標識に垂水まで21kmと表記されているが、その距離は垂水市の中心部(=市役所付近)までの数字であり、R224の起点までは13km程度である。溶岩道路という愛称の通り、溶岩の上を走っている。

24.気持ちの良い直線道路 25.赤水町集落を見ながら勾配を下る 26.旅の駅「桜島」
 上り勾配の直線道路を走っていると海沿いの市道との交差点を左にカーブしながらやや急な勾配を下る。前方に赤水町の集落が見えており、右カーブの後に集落を通行する。集落内には旅の駅「桜島」という物産店があり、昔ながらのドライブインといった感じである。

27.桜島国際火山砂防センターの前を通過 28.野尻橋 29.春松橋
 緩やかな勾配を上っていると桜島国際火山砂防センターの前を通過し、野尻橋と春松橋を相次いで渡る。野尻川、春松川は枯れ川のように見えるが、おそらく土石流の発生時に土石流を流す目的もあると思われる。春松橋からはS字状にカーブしながら勾配を下って野尻町集落の北部から西部を通過する。

30.持木橋以降は急勾配 31.避難壕が点在 32.鹿児島市東桜島町
 大きく左にカーブした後に持木橋を渡った後にやや急な勾配を下る。勾配が緩やかになると右カーブを通過する。周りの樹木等が全体的に白っぽくなっているが、これは火山灰が付着しているのだろう。荒涼とした場所を通っている様子は採石場付近を思わせる。また、桜島の南部を通っているR224の特徴として噴石からの避難壕が設置されている点が挙げられる。

33.前方に見えているのは有村崎 34.海を見ながら勾配を下る 35.法面補強(?)工事のため片側交互通行規制
 観音崎の手前を左にカーブして新しい舗装となり、その状態を走っていると海やその奥の有村崎を見ながら緩やかな勾配を下る。その下り勾配の途中で工事による片側交互通行規制区間を通過する。規制の理由は法面の落石防止工事と思われる。

36.崩落復旧工事のため片側交互通行規制 38.ふるさと観光ホテルは2012年9月に廃業 39.営業中のホテルもある
 規制区間を過ぎた直後にも別の片側交互通行規制区間があり、こちらは崩落した法面の復旧工事であろう。下村集落の北にも崩落した法面があったが、こちらは巨大土嚢が置かれていたのみで規制は敷かれていなかった。上村集落を過ぎると海沿いに立ち寄り湯のあるホテルが並んで建っている。そのうちのひとつは2012年9月に廃業したようで、足場が架けられていた事から解体が始まったのかもしれない。

40.大観橋 41.噴火の際には噴石の落下に注意を要する 42.「鹿屋34km 垂水11km」
 ホテル群を過ぎて左にカーブすると大観橋を渡る。橋の下には砂浜があり、そこを掘ると40度程度の湯が湧き出るらしい。かつては温泉保養地だったらしいが、桜島大正噴火の際に埋没したらしい。
 大観橋からも緩やかなアップダウンとカーブの走りやすい2車線道路が続いている。観光地であり天候は非常に良いのだが、交通量は少なくハイペースで走る事ができる。そんな道路だが桜島が噴火した際には噴石が飛んでくる可能性あるので注意を要する。もっとも、どのように注意すればよいのかは噴火に慣れていないと分からない。

43.有村溶岩展望所を通過 44.海の向こうに見えるのは大隅半島 45.溶岩の上を快走
 大観橋からは再び溶岩の上を走っており、程なくして有村溶岩展望所の前を通過する。展望所としての規模が大きく、トイレだけでなくバス用の駐車スペースや物産店もある。展望所は遊歩道も兼ねており桜島を眺めながら15分程度の散策もできる。展望所以降も走りやすい2車線道路が続いており、海岸線に近いながらも標高50mと意外に高い場所を走っている。

46.左にカーブしながら勾配を下る 47.電光掲示板付きの閉鎖ゲート 48.R220桜島口交差点
 左にカーブした後にやや急な勾配を下っていると電光掲示板付きの閉鎖用ゲートを通過し、直後に市境を越えて垂水市に入る。さらにその直後にR220桜島口交差点に至る。全長14.0kmのR224のうち、垂水市域を通っている距離は100mに満たない。直進のR220に鹿児島市と案内されているが、これは鹿児島湾を迂回するルートであり、その距離は60kmを超えている。また、案内標識には表記されてないが、垂水市の中心部は右折のR220日南・鹿屋方面を走った先にある。ちなみに桜島は元々“島”であり、現在のように大隅半島と陸続きになったのは1914年の大正噴火の際であり、100年程度しか経っていない。